天体幻想曲
クレタの王女


地中海の南部のクレタ島の王ミノスは、后が頭は牛で体は人間という怪物を産んでしまいました。その怪物はミノタウルスと名づけられ、育てられましたが、狂暴で人肉を好むので、ミノスは岩盤を切り抜いて複雑な地下迷宮を作り上げ、そこにミノタウルスを閉じ込めてしまいました。そして、九年に一度七人の少年と少女を迷宮に送り込みミノタウルスに食わせていたのです。ある年、生け贄として送られてきた者の中にアテネの国の王子であるテセウスという青年がいました。ミノス王の娘アリアドネは、一目でその青年に恋をしてしまいました。そこでミノタウルスの迷宮に入るテセウスに迷宮で迷わないよう毛糸玉を渡しました。アリアドネのおかげで助かったテセウスは、迷宮を出るとアリアドネを連れてクレタ島を逃げ出しました。ところが、途中の島でテセウスはアリアドネを置き去りにしてしまいました。置き去りにした理由はいろいろな説があり、正しくは分かっておりませんが、とりあえず一人島に残されたアリアドネは深い悲しみに囚われ、断崖から身を投げ出そうとしたのです。それを見た酒の神であるディオニュソスは、アリアドネをやさしく慰めました。その後ディオニュソスとアリアドネは、結婚しました。その時、ディオニュソスは7つの宝石を飾った冠を送ったそうです。その冠が後に星座となったのが、冠座です。


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