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太陽系でもっとも大きい惑星が木星で、直径は地球のおよそ11倍、質量は全惑星の4分の3に相当する。木星の軌道は、火星や小惑星の外側にあり、軌道長半径は地球の5.20倍で、太陽からざっと7億7800万kmのところを12年ほどで公転している。地球との会合周期は398.9日で、1年に近いところから、前年とほぼ同じ季節に衝がある。また、毎年星座を1つずつ移動していくところから、歳星と呼ばれている。大きな図体の割に自転周期は0.414日、すなわち9時間56分と速いため、赤道付近が膨らんだ楕円体をしている。木星を形成している物質の密度は水より少し大きいだけで、地球とは全くちがう惑星といえる。どちらかというと、太陽に似ている。木星の大気には、水素を1として、ヘリウムが0.2、メタンが1万分の1、アンモニアが10万分の1の割で含まれている。そのほか微小量であるが、エタンとアセチレンも検出されている。表面の大気にはメタン、アンモニア、水などが含まれ、これらの気体が凍って何層にもなっている。さらに、これらの大気の下には、木星の本体ともいうべき固体の水素、および、ものすごい圧力で液体になった金属水素の層があり、2重の核を形成していると考えられている。木星には赤道に平行に縞模様が見える。明るい縞と暗い縞が交互に並んでおり、明るい縞をゾーン、暗い縞をベルトと呼んでいる。縞の幅や濃さは、いつも一定ではなく、変化することもある。特に赤道帯では、大気の乱流を乱すような模様が見られるが、赤道をはさんで南北ほぼ対照的な縞模様に、名称がつけられている。木星本体は平均−2等級で、黄色っぽい落ち着いた光を放っている。火星と比べると視直径も大きいので、口径5〜6cmの望遠鏡でも、赤道にそった縞模様を1〜2本見ることができる。さらに、口径8cm100倍の望遠鏡で、縞模様の縁が単純ではなく、木星が自転していることにも気づくようになる。口径10cmになれば、ガリレオ衛星が木星面に投じる影や、条件がよいときには、ゾーンはやや黄色っぽく、ベルトは赤褐色であることがわかる。縞模様は、ときに青フィルターをかけるとコントラストが強調され、はっきり見えることがある。木星から放射される赤外線による温度は、絶対温度で134°Kという。これは太陽の光を反射するだけに比べて、2.7倍も大きい。木星内部では重力収縮が行われ、外側への熱流束が大気に強い対流を引き起こす可能性を示している。木星には現在16個の衛星が知られている。19世紀末まで、木星の衛星は5個しか知られていなかった。1610年にG.ガリレイが発見したイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストのいわゆる「ガリレオ衛星」と、1892年にアメリカのE.E.バーナードが発見したアマルテアである。アマルテアの平均等級は14.1等なので、それほど暗くはないが、ガリレオ衛星の5等前後の明るさからすれば、やはり暗い。20世紀に入ると、望遠鏡の性能がよくなったことも手伝って、衛星の数が増え始めた。1904年、アメリカのC.D.ぺラインが6番目と7番目の衛星ヒマリア、エララを発見。次いで、1908年にはイギリスのP.J.メロットが8番目の衛星パシファエ、1914年にはアメリカのニコルソンが9番目の衛星シノペを発見した。これらの衛星の平均等級は15等級から18等級で、さらに暗くなった。ニコルソンは、1938年に10番目の衛星と11番目の衛星リシテアとカルメを発見し、続いて1951年には12番目の衛星アナンケを発見している。その後しばらくは12個の状態が続いたが、1974年に、アメリカのC.T.コバールが13番目の衛星レダを発見した。そしてさらに発見は進み、現在では16個の衛星が発見され、軌道が確認されている。木星でおもしろいのはガリレオ衛星で、双眼鏡でも見ることはできるが、口径5〜6cmの望遠鏡になると、木星本体のまわりを回っていることを連続して観測することができる。その光景は宇宙の縮図といえる。木星特有の模様の1つに大赤斑がある。まるで一つ目小僧のようで、地球が2個すっぽり入ってしまうほどの大きさがある。大赤斑の観測で記録が残っているものとしては、1664年、ロバートフックの観測したのがもっとも古いといわれる。大赤斑は、口径8cmクラスで見ることができるが、赤茶けた色は濃くなったり薄くなったりしていて、東西方向に若干移動している。カッシーニは大赤斑に注目し、その動きを観測することにより、木星がおよそ9時間56分の周期で自転していることをつきとめた。地球以外の惑星で自転が認められたのは木星が最初であった。大赤斑の温度はまわりよりもやや低く、上空の大気の量はその周囲より少なくなっている。つまり、大赤斑は大気上層部よりも8kmほど高くなっていると推定される。1979年、木星に接近したボイジャー1号は、雲が形成する激しい渦を思わせる写真を送ってきたが、大赤斑は、長期にわたる台風のようなものといわれている。大赤斑が、木星面の正面にきたときに写真を撮る。この作業を連続して行い、あとでこれをビデオなどでコマ撮りすると、木星面の縞模様が、赤道に近いものほど速く移動していくことがわかっておもしろい。
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