| アルゴというのは、船の名前で、この星座のラテン語学名も、もともと「Argo Navis」または「Navis Argo」(「Navis」は船の意味)と呼ばれた。アルゴ座は晩冬から春にかけて、日没後の地平線近く南中する巨大な星座で、日本の本土から見ると、大犬座の南東(左下)の方向にあり、全天で最も広大な星座となるが、あまり大きいので、古くから四部分に分けて考えられ、近世になってから正式に四つの星座に分割されて、アルゴ座としてひとまとめに呼ぶことは行われなくなった。前記のように、この広大なアルゴ座は古くから帆・帆柱(または羅針盤)・船尾・竜骨の四部分に分けることが認められていたが、それはあくまで小区分で、全体としてはやはりアルゴ座として一体のものだったから、17世紀の初めにバイアー星名符号を各星座につけたときも、このアルゴ座は一つにまとまったものとしてギリシア文字による符号をつけた。しかし、あとでラカイユが古来の帆柱座を羅針盤座として独立させ(その後一度帆柱座の名が復活されたことはあるが)、今日では再び羅針盤となり、星名もそこだけ改めてギリシア文字の星名を与えられたため、アルゴ座のバイアー符号には欠番になっているところがある。 |