| 地球の高層大気の発光を大気光という。オーロラは磁気あらしにともなう一時的な発光現象であるが、平時でも高層大気は発光している。月のない晴夜の星明りが全天の星からくる光の量よりもずっと明るいのは、この大気光が加わっているからである。夜間の大気光を夜光と呼んでいるが、夜光のスペクトルにはオーロラ輝線と同じ酸素の出す緑色の線や赤色の線のほかに、ナトリウムの出す黄色い線も有名であるが、そのほかにも水酸基赤外線などいくつかの線があらわれる。夜光強度の光電観測に加えて最近はロケットにより昼間の大気光観測も行なわれ、その研究は高層大気組成の解明に貢献している。発光層の高さは特有のスペクトル線を出す分子、原子によってちがうが、およそ地上60km〜300kmにわたり、その強さには電離層の電子密度の変動との相関も見出される。太陽の放射線によって分解あるいは電離した大気中の分子や原子が、ふたたび結合するさいに放出する光が大気光と考えられている。 |