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真・リレー小説

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為す「術」の無い”永遠”の迷路

No.741
開始 2004/01/07 12:09
終了 2005/01/07 12:08

1位.

ha?????

43.5%(10票)
2位.

凄く面白いです!!表現とか最高です

39.1%(9票)
3位.

下手クソクソ

13.0%(3票)
4位.

下手

4.3%(1票)
5位.

頑張るのでよろしくお願いします!byきゆ

0.0%(0票)

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投票期間:開始2004/01/07 12:09
投票期間:終了2005/01/07 12:08
BBS書込み数83件
投票者コメント数0件
投票者数23人
おすすめ者数8人

BBS問合せ


[ BBSメッセージ ]
「術」の設定等です (きゆ)
こんにちはっ! えっと、この話のタイトルは「術(すべ)」です。 少し暗め・・?と言うか、謎な話になるんですけど、良かったら読んでやって下さい!暇人なので、更新、頑張ります!! +登場人物+ ●青桐 芳(あおぎり かおる)14歳  新聞部部長。  かなり元気な性格で、言葉より行動が早い。  さりげにオカルトが好きだが、適度に怖がったりする。  言いたい事をズケズケ言ってしまうタイプ。 ●市原 圭(いちはら けい)14歳  芳のクラスメイト。男です。  笑った顔が凄く綺麗らしいが、滅多に笑わない。  怒ると何をするか判らない。 ●長本 雅(ながもと みやび)?歳  見た目は芳達と同じくらい。  色白で、かなり綺麗な少女。時に氷のように冷たい。  瞳が淡い紅色をしている。  いつも、芳達の学校の傍にある雑木林に居る。 ●青桐 有紀(あおぎり ゆうき)13歳  芳の弟。  芳とは正反対に病弱で、学校もよく休む。  格好良い系より可愛い系なので、年上に人気がある。 ●上條 沙紀(かみじょう さき)14歳  新聞部副部長。クールな毒舌者。眼鏡着用。 ●翠川 卓(みどりかわ すぐる)13歳  新聞部部員。怖がりな性格のため、よく芳にからかわれる。 登場人物は上の人達ぐらいです。 あと、話の中で1人出てきますが、かなり後なのでまだ此処では書きません。(ぇ では、頑張るのでよろしくお願いしますっ!!

「術」序奏 (きゆ)
ひとりは訊ねる。「何が望みだ」 ひとりは答えた。「貴方に用は無いの」 ひとりは問う。「貴女は何者?」 ひとりは悔む。「オレが、救う事が出来なかった」 ひとりは謳う。「怨むは自分、嫉むは記憶、呪うは運命・・・」 ひとりは戒める。「今すぐ、此処から消えろ」 ひとりは叫ぶ。 「あたしは自分の道は自分で切り開いてやる。           後悔なんてしない。"絶対"に!!!!」  ―――――為す術の無い迷路の中で、囚われた者が居る。 自分の運命を何よりも憎んで、永遠を手に入れたいだけ。 響く歌声と乾いた笑い声。

ねえ (ぽ)
希癒さんって言う人いるんだし、HN変えれば?

↓下の人 (通りすがり)
あなたが言ってる「希癒さん」本人だよ?w名前変えたんだって

同一人物です・・ (きゆ(希癒))
こんにちは。 あの、私は希癒です。HNは平仮名に変えたんです。 新しいテーブルになったんで、言えばよかったですね・・・・すいません(汗 では。

「術」第1話 (きゆ)
 ―――総てを無に還す、この唄に魅入られよ     此処に生命(いのち)がある限り、廻る時を尊く思え     怨むは自分、嫉むは記憶、呪うは運命(さだめ)     無に還す瞬間を、見逃し悔んで泣くは必至―――― 唄。 古風な言葉で繋がれた、少し歪な唄。   * 「現在、マジで困ってます」 「・・・・・・・・」 「我等が新聞部、最近はこれと言ったスクープが無い!!」 「・・・・・・・・・」 「で、この新聞部部長・青桐芳は考えたっ!」 「・・・・・・・・・何を?」 「今度の特集は、学校の傍にある雑木林に決定!!」 机をバンと叩き、あたしは勢いよく立ち上がる。 驚いた様子で後退りする1年生部員・卓。 その隣で慣れたように平然とする副部長・沙紀。 「部長・・・俺が怪談とかオカルトとか駄目なの知ってるでしょう~・・・?」 「それにさ、芳。一言で雑木林って言ったって、何をどう具体的に調べるの?」 「・・・・・・・・・・あ」 「ジンクスに七不思議、呪いに幽霊。――――――あぁ、神隠しも有ったか」 「・・・・・・・・・・・ゴメンナサイ」 淡々と言う沙紀に、あたしはがっくりと肩を落とす。 「それに、ありきたりじゃない?」 毒舌。 ぐさり、と言葉が刺さる感じがした。 「いや、だからね?他にスクープになるような物が無いからあたしはこーゆー結論を出したの!!」 「・・・・・・・・・・・・」 呆れたのか疲れたのか、無言になる沙紀。 そんな沙紀をあたしは、じとっと恨めしい眼で見やり、そして机の上に紙を放り出す。 「・・・・?」 「コレ、例の雑木林に関する資料!とりあえず眼を通してー」 何枚かある内の2枚を沙紀と卓に。 あたしは一番上の資料に目を向ける。 ちらりと伺うと、2人とも一応資料を見つめていた。 「えっと・・・『昭和12年、数人で遊びに来ていた子供達の中の2人が、行方不明になる』」 「『依然その2人は見つからないまま、昭和14年、2人を死体で発見』だそうです・・。うわ、怖っ」 「・・・・・『昭和20年、戦争により半分以上が焼け、終戦から7年後、住民達によって木が育てられる』」 「『そして平成4年、行方不明者殺到により立ち入り禁止になる』、か」 「・・・・・・・・・・・」 沙紀が淡々と読み上げる。 少しずれた眼鏡を、くい、と持ち上げた。 その動作に、あたしは素直に格好良いなぁと思う。 さりげなく優しかったりするし、年の割には大人びてる。 ・・・口を開けば、つめたーい毒舌者だけど。 「部長ーっ、何か変なの書いてあるんですけど・・・・・」 「え?どれー?」 不意にかけられた声に、あたしは振り向く。 卓がコレ、と指を差す資料の一部。 正直、かなり詰めて書いてあるので読みにくい。 眼を細め、じっと紙を凝視する。 「・・・・・”すべてをむにかえすこのうたにみいられよ”?」 「・・・何の意味があるんでしょうかねぇ。何か言い伝えっぽいですけど」 小首をかしげる卓。 卓は小柄な体格で、その上臆病。 あたしがよくからかうけど、その度沙紀に怒られる。 「芳。こっちにもそんな感じの言葉が載ってる」 「んー?」 沙紀の横から、沙紀が持つ資料を見つめる。 「こっちは・・・・・”ここにいのちがあるかぎり”・・・???」 「”廻る時を尊く思え”でしょ」 漢字に読み詰まっていると、沙紀の救いの手が伸びた。 あはは、と苦笑いをして何とか誤魔化す。 「・・”怨むは自分、嫉むは記憶、呪うは運命”か。・・・・まだあと一行有るけど、全部古風な綴りだね。何かの呪文か言い伝えだと思う」 「・・・・・・・・・・・・・・おぉ」 一度読んだだけで大半を理解した沙紀に、あたしは思わず詠嘆の声を洩らす。 何よ、と沙紀があたしを見やる。 その隣では、卓が居心地悪そうに顔を歪ませていた。 「卓ー?どした?」 「・・・ぶちょおぉ~、俺、やっぱ駄目です~・・・」 「・・・・・・・・・・・・弱虫」 今にも泣き出しそうな卓に、沙紀が吐き捨てた。 さすがクールな毒舌者。・・ある意味尊敬するよ。 そんなこんなで隅から隅まで資料を読み取っていき、あたし達は今度の校内新聞の計画を立てる。 最近、校内新聞の反響が少ない。 ・・・だから、ここで大きな特集を組まないといけない。 ―――――――くす、 風に溶ける、酷く乾いた笑い声。

ha????? (投票した人)
意味不明

ha????? (投票した人)
本当に意味フ。。。最後が意味わからない。 。。

ていうか (読者)
難しい言葉使いすぎで全てが訳ワカラン。 ちょっとカッコつけすぎ。

oおもしろいよ!! (笑華)
希癒か!!久しぶり!!やっぱ上手くておもしろい! あたしのとは大違い・・・・・続き頑張って!!

ha????? (投票した人)
ヘタ

きゆさん (詩)
新作見つけました(*’∀’*)ノ まだ始まったばかりだけど、雑木林などの謎めいた所などが気になって、これからが楽しみです!! 頑張って下さい☆

は??? (@@@)
カッコつけんのも大概にしとけ。へたくそ。

すいません・・ (きゆ)
こんにちは。 あの、一話の最初の方とラストが意味不明なんですよね。 1話の最初はまだあまり気にしなくて平気です! あと、最後の方は2話の最初に続きます・・・。すいません、昨日続けて書いちゃえば良かったですね; 自分が下手くそなのは分かってます・・! 所詮ガキが趣味で書く小説ですから・・・。 カッコつけてるみたいになるのは1話だけです! 次から気を付けます・・・!! これから、まだ何かあったらどんどん言って下さい(^^ 参考にさせて頂きたいと思います! ≫笑華 あ、久しぶり(?)~! お、面白い??あはは、まだまだだけどね; 笑華だって面白い小説書くじゃん! まだ書き込んだことは無いけど、いつも読み逃げ(ヲイ)しちゃってます・・・! うん、続き頑張るねー! ≫詩さん こんにちは! 謎めいてますか!これからもっと謎になってしまうんですけどね(笑 続き楽しみにしてもらえるのですか!? 本当に嬉しいです!ありがとうございますっ!! はい、私なりに頑張りますね(^^ では!

「術」第2話 (きゆ)
――――――――くす、 何処からか響く、乾いた笑い声。 「・・・・・・・・・・ねぇ」 「ん?」 「何か、笑い声みたいなの聞こえない?」 「・・・・・・・聞こえないけど。・・卓は?」 「あ、俺も聞こえません・・・・・・」 (―――――――――え、) 確かに、聞こえる。 少しだけ空いた部室の窓から、ほんの少しだけ入り込む笑い声。 風と葉の擦れ合う音でほとんどは消えているけど、確かに。 「じゃ、気を取り直してー、どれを大きく取り上げる?  ――――沙紀は?」 「・・・・・正直どれでも良い」 「卓は?」 「・・・・出来るだけ怖くないのが・・」 「・・・・・・・・・」 まるで興味の無い2人に、あたしはため息を付く。 いい加減特集組んで、反響呼ばないといけないってのに。 「・・・芳は?あんたは何が良い訳?」 「あたし?」 不意に向けられた問いに、あたしは素っ頓狂な声を上げる。 正直あたしもどれをとってもいい気がする。 どれもそれなりに大きな記事には出来るし、全部あの雑木林から調べられる。 (・・・・・・・・・む、) 資料を見直し、むむ、と顔をしかめる。 「・・・・・・・・・・・何となく、神隠しが良いかも」 「理由は?」 「えっと、何かいかにもホラ~だから」 我ながら間抜けな答えを、あの毒舌者沙紀に向ける。 怒鳴られるかな、とか思って資料を持って立ち尽くした格好のまま固まる。 「・・・・・・・良いんじゃない?それで行こうか」 「へ!?」 「ホラ、さっさと行って取材して、それでさっさと記事書くんでしょ?行くよ」 「ちょ・・・っ、沙紀!待ってよ!!」 予想もしなかった沙紀の言葉に、あたしは一度不自然な笑みを零す。 沙紀がつい先程まで居た椅子の隣で、卓も呆気にとられていた。 「・・・・・何やってんの?」 「あ、今行く!!」 呆れた顔をする沙紀を、あたしは卓の首根っこを捕まえて追いかける。 「・・・・・・・・・・どっちが部長なのか分かりませんね」 ぽつり、とこぼれた卓の言葉。 あたしはそれを聞いて、卓に冗談交じりのパンチを喰らわせる。 「った!」 「・・ほら、ンな事言ってると雑木林の中に1人置いてくぞ!?」 「うわ、それは勘弁して下さい!!」 (・・・・・・しょうがないじゃん、) あたしには、沙紀みたいにキッチリ行動できない。 沙紀みたいに冷静じゃないし、それに何よりあたしは言葉より行動が先だ。 何であたしが部長なんだろう、とか本気で思うときだってある。 ・・・かなり前に部長を決める時、あたしは沙紀を推薦したのに、沙紀はあたしにやれと言った。 でもそれじゃ不安だからと、沙紀が副部長に付くことになった。 沙紀の考えてる事なんて凡人のあたしには分からないから、とりあえずあたしは部長のまま。 沙紀が何を考えてるかなんて、分かんないし。

下手クソクソ (投票した人)
カッコつけすぎ

≫投票した人さん (きゆ)
こんにちは。 貴方のおっしゃる通り、私はまだまだ下手くそなので、これから必死に頑張って少しでも上手くなるように努力します! もうカッコ付けては無いつもりなんですけど・・、まだカッコつけて見えますか? あの、お暇さえあったらもっと詳しくカッコつけてる点などを指導して下さいませんか? 余計な手間をかけてすいません。 では。

きゆ (愛以星)
まことだよ!!HNかえましたww きゆ上手いよー!!頑張って!!応援してますww 楽しみにしてるよww

「術」第3話 (きゆ)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・うわ、」 初めてしみじみと見る雑木林に、あたしは露骨に顔を引き攣らせる。 遠くから見ても十分怪しげな林は、近付くと余計に奇怪な雰囲気がただよう。 「・・・・・・・怪しいね」 さすがの沙紀も躊躇う。 巨木は、雑木林の中の道を狭めてまで大きく育ち、 無造作に生える雑草は所によって膝辺りまで伸び、 空は葉に隠されて全く見えない。 大地は陽が当たらない所為か、浅黒い。 「・・・・・・卓。いい加減離しなって」 「わっ・・!すいません・・・っ」 卓が掴んでいた沙紀の腕を、ぱっと離した。 そんなあからさまに怯えた卓を見て、あたしは心の中で単純な悪戯心が芽生える。 ふと思いついた事に、ふふ、と1人笑みを零す。 「?」 すうっと息を吸い込み、そっと指先を卓の後ろ側に向ける。 「あ――――ッッ!!!卓の後ろにあんなモノがーっ!!!」 「・・・・ひっ!!」 叫んだと同時に、卓が反射的に頭を抱えてしゃがみこむ。 「・・・・・・・・・・卓、遊ばれてるよ、アンタ」 「ははっ、やっぱ驚いたー」 「~~~~~~~っっ」 予想通りの反応に、あたしは笑う。 呆れた顔をする沙紀が、一つため息を付いた。 「沙紀ぃ、ため息付くと幸せ逃げるよー」 「・・・・・・・・・・迷信信じるタイプだね」 切り捨てられる言葉。 「気が済んだでしょ?ほら、さっさと入るよ」 卓の首根っこを掴み、沙紀が中へと歩を進める。 ―――――――――ざわ、 「・・・っ」 「・・・・やっぱ怪しいね」 思わずあたしは息を飲み込む。 風が吹くたび大きな葉っぱが擦れあい、独特の音が響く。 僅かに震える足を中へと向け、一歩足を踏み入れる。 一歩。 ・・・二歩。 ―――――――――くす、 「っ!!??」 「どした?芳」 「・・・今さ、・・・葉っぱの音じゃなくて、何か笑い声みたいなの聞こえなかった?」 「・・・・・・え?」 聞こえないよ?と沙紀が首を傾げる。 「ねぇ卓。聞こえなかった?」 居心地悪そうに身を小さくしていた卓に聞いても、沙紀と同じく首を傾げるだけ。 (―――――――・・・・何で、) 少なくとも、"あたしだけ"にしか聞こえない音。 確かに聞こえたのに。 風に乗って運ばれてきたような、微かな笑い声。 (・・・変なの) それだけで片付けると、とりあえずは部長らしく2人の前を歩く。 ごつごつとした固い土は歩きにくい。 その上藪が地を覆い、時々足を取られて進みにくい。 「・・・・ったく、」 思わず、呆れたのか怒ったのかよく判らない声を洩らす。 「・・・・・歩きにくいよねー・・」 「・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・? どしたの?」 「・・・・・・・・・・・・」 沈黙。 何も喋らない2人を不思議に思い、振り返る。 「――――――!!!!」 青ざめた沙紀の顔。 それを心配するように隣でうろたえる卓。 「・・・・何、・・どうしたの・・・」 普段じゃ絶対に見られない、沙紀の怯える表情。 そんな沙紀の表情に、不安が募る。 「・・・・・・・・・・・・沙紀?」 理由も判らずに震える唇。 「――――――――――還ろう。・・・・還ろう、芳」 「!?」 「・・やっぱり危ないから。・・・・・・・早く、」 微妙に意味の通じない言葉。 「沙紀・・・・・?」 「還るよ。・・・・記事は別のにした方が良い」 「ちょ・・っ、沙紀!?」 「上條先輩!?」 真っ青な顔を隠すように沙紀は俯き、僅かに体を震わせる。 小刻みに震える掌を額に当て、グッと歯を食いしばった。 「・・・沙紀・・・・?」 「っ、還ろうって言ってんのが分かんないの!!??」 「―――――っ!!」 あまりにも異常な沙紀に、これ以上此処に居る事が危険だと確信を得る。 そして。 「・・・・判った。・・・・・・・・・帰ろう」 諦めるように、一言零す。 それを聞くなり、沙紀は身を翻してあたし達から逃げるように走り去ってく。 「・・・・・・上條先輩、どうしたんでしょうかねぇ・・」 「・・判んないよ。・・・でも沙紀、何か普通じゃなかったよね・・・・・・」 卓と2人残され、沙紀の走り去っていった方を見やる。 初めて見た、沙紀の怯える顔。 それはこの雑木林に対する単純な恐怖じゃなくて、もっと”別の物”に向けられていたような気がする。 唇を震わせ、冷や汗をかき、血の気の失せた沙紀の顔。 「・・・とりあえず、取材は今度。・・・次

すいません、切れました・・・; (きゆ)
あまりにも異常な沙紀に、これ以上此処に居る事が危険だと確信を得る。 そして。 「・・・・判った。・・・・・・・・・帰ろう」 諦めるように、一言零す。 それを聞くなり、沙紀は身を翻してあたし達から逃げるように走り去ってく。 「・・・・・・上條先輩、どうしたんでしょうかねぇ・・」 「・・判んないよ。・・・でも沙紀、何か普通じゃなかったよね・・・・・・」 卓と2人残され、沙紀の走り去っていった方を見やる。 初めて見た、沙紀の怯える顔。 それはこの雑木林に対する単純な恐怖じゃなくて、もっと”別の物”に向けられていたような気がする。 唇を震わせ、冷や汗をかき、血の気の失せた沙紀の顔。 「・・・とりあえず、取材は今度。・・・次はあたしだけで行くから」 「え?」 「卓は沙紀に付いてて。・・・今の沙紀を1人にしない方が絶対に良い」 「・・・・あ、はい」 取材延期。 それだけ卓に伝えて、あたしは沙紀の向かった方へ走っていった。   * 「・・・・・・・ねぇ」 酷く楽しそうな顔をした、1人の少女。 「今逃げていった眼鏡の人を追いかけてった女の子、圭は知ってる?」 「・・・・確か、同じクラス」 「名前は?」 「・・・・・・・・・・・」 圭と呼ばれた少年は黙り込む。 「知らないの?」 「・・・言ったら、どうなるかぐらい予想がつくから」 恐怖心を隠すように、圭が俯く。 けれど少女は相変わらず楽しそうに笑う。 「・・・・・別に、もう知ってるから」 「青桐芳。・・・・青桐有紀の、姉でしょう?」 そして少女は、冷酷な視線を圭に向けた。

≫愛以星 (きゆ)
あ、まことHN変えたんだー。 愛以星かー、何か格好良い名前だねv あたし、上手いかどうかは謎だけどね(笑 でもこの話は前から書きたかったんだー! 楽しみにしてくれる上に応援してくれるの!?うわー、めっちゃくちゃ嬉しい^^ うん、あたしなりに頑張ってくよ! 愛以星も「落書きから~」頑張ってね! 滅多に書き込みしないけど、ちゃんと読んでるよv じゃっ!

こんにちは (沙羅)
題名に惹かれて来たのですが、きゆさんのだったんですね…! もう覚えてないかと思われますが、 オモカゲのテーブルにも書き込みした沙羅です。 今までのを見てみるとすごいいいかんじですね…! これからも期待できますvv頑張って下さい!では。

沙羅さん (きゆ)
こんにちは! いえ、最近「オモカゲ」のテーブルに書き込んでくださったのをちゃんと覚えてますよ^^ い、いい感じですか・・・?? ありがとうございますっ!光栄です! その上、期待までしてくれるなんて、本当にありがたいです・・・! はい、私なりに頑張ります! ではっ。

「術」第4話 (きゆ)
走っている。 特集を組まないといけないのは判ってる。判ってるから。 ・・けど、もうあの雑木林なんかに入る事は出来ない。 『沙紀』 白い、透き通るような肌。 真一文字に切りそろえた前髪。 腰の辺りまで伸びた、漆黒の黒髪。 淡い紅色の、瞳。 アイツが居る。 アイツが、怒ってる。 沙紀はただがむしゃらに、逃げるように走っていた。   * 「ただいまー・・・」 あれから。 あれから沙紀は見つからず、とりあえず家に帰る事に決めた。 卓もかなり動揺してたし、沙紀がもし見つかってもどうせ上手く丸める事なんか出来ない。 「・・・・・・・・・・・・・有紀?」 部屋にカバンを投げ入れ、隣の部屋のドアをノックする。 青桐有紀。あたしの弟。 あたしとは正反対に病弱で、学校もろくに行けない。 「・・・・・・ねーちゃん?」 か細い声。 「・・有紀?ちょっと入るよ」 「うん」 許可を取り、ドアノブを回して中に入る。 全体的に白っぽい部屋の隅に敷いてある布団に、有紀は寝てた。 そしてあたしを見るなり、布団の中から上半身を起こし上げ、純真無垢な笑顔であたしを迎えた。 「おかえりー」 「・・・ハイ、熱測るよ」 ズイッと差し出した体温計を、有紀が受け取る。 「夕方は1番熱が上がるから、今平熱より少し高いぐらいだったらもう平気だから」 「なんかねーちゃん熟練主婦みたいー」 「黙れ」 (・・誰の所為だってーの・・・・・・) あたしを茶化すような有紀の笑顔に、あたしはほっと安堵のため息を洩らす。 安心する理由はちゃんと有る。 ・・・・前に、有紀が突然変なことを言い出した。 『・・・・長本が、怒ってる・・』 本当に小さな声だったけど、その声は異常な厚みを感じた。 いつだったっけ。 確か去年、有紀がまだ小6だった頃の気がする。 唐突に言い出した名前を誰なのか問うと、その時には既に元に戻ってて、 『え?オレ、何か言った?』 とか、呑気に言った。 それから、何も変わったことは無いけど。 「・・・・・・37度2分」 「完治」 「うおっ、やったー」 有紀の平熱は高いから、夕方はこの位が普通。 無理矢理に有紀を布団に寝かせて、掛け布団を喉の辺りまで引き上げる。 「ね、もう学校行けるよねー」 「行けるけど?」 「やった。やっと皆に会えるー」 「・・・・・勉強は?」 はっと有紀の笑顔が固まった。 「・・はっ、これだけ休めば勉強もかなり進んでるだろうに。哀れだなー」 「ちょ・・っ、姉ちゃん少しくらい勉強見てくれても良いじゃん!!」 「はいはい。判ったからさっさと寝ろ」 「・・・・・・・む、」 しぶしぶ、有紀が布団を頭まで被る。 あたしはそれを見てぷっと吹き出し、そして立ち上がって部屋を出る。 (・・・・・・・・・・ったく、) 沙紀といい有紀といい、何で突然変な事言い出すかなー。 そんな事を思い、あたしは口を尖らせる。 『・・・・長本が、怒ってる・・』 『還ろう。・・・還ろう、芳』 とにかく明日には、あたし1人で取材だ。

ha????? (投票した人)
意味不明。

やっほぉ (笑華)
きゆすっごく上手いね!!尊敬しちゃう!生なんだっけ? 上手いよ!!あたしも何か書こうと思ってるんだけど、なかなかアイディアが浮かばなくって・・・・ふぅ・・・ごめん!!愚痴って・・・じゃあ頑張ってね!

ごめん (笑華)
きゆすっごく上手いね!!尊敬しちゃう!小6なんだっけ?でした・・・ごめ・・・

投票した人さん・笑華 (きゆ)
≫投票した人さん こんばんは! あ、まだ意味不明な所有るんですか・・・。 じゃあ、ちょっとキャラ別に少しまとめてみたいと思います! ご指導、本当にありがとうございますっ! これからも何か意味の判らない所などが有ったら、言って下さい!参考にさせて頂きたいと思うんで・・・! では。 ≫笑華 よーっ!(笑 また書き込んでくれてありがとー! って、上手いなんてそんな事無いよ;; 尊敬なんて、もっとずっと上手い人にするべきだよv あ、うん。小6だよ? ちょっとした失敗ぐらい誰でも有るってvあんまり気にしなくてもいいと思うよ(ぇ あ、アイディアねぇー・・・。 あたしはこの話、実は授業中に考えてたんだよね・・・^^; オモカゲも授業中に展開とか考えてたなぁ~、何してるんだろね、あたし(爆 えっ、愚痴っても全然平気だよ!? こんなあたしで良かったら、相談ぐらい乗るし!! じゃっ!

キャラ別にまとめました。 (きゆ)
とりあえず、キャラ別にまとめてみたいと思います。 まだよく分からない所があったら、言って下さい!参考にさせて頂きたいと思います! ●青桐 芳   新聞部の部長で、学校の傍の雑木林で今度の校内新聞の特集を組もうと思っている。   沙紀が何かに怯えていた理由はそれほど気にしていなく、まぁとりあえず1人で取材に行こうと考えている。   ●上條 沙紀   雑木林の中の"何か"に酷く怯え、逃げ出した。    ●青桐 有紀   芳の弟で、病弱。   去年(小6の時)に『長本が怒ってる』と突然言い出したが、それから何も起きてはいない。    ●3話の最後に出てきた2人   片方は「長本雅」で、もう片方は「市原圭」。   雅は何故か有紀を知っている。   圭は芳と沙紀のクラスメイト。 ・・・・こんな感じです。 卓はただのギャグ系キャラ(!?)なんで、一応抜かしときました。 これで少しは分かって頂けたでしょうか・・・。 では。

「術」第5話 (きゆ)
何にそんなに怯えているの? 何をそんなに恐れているの? 理由なんて知らない。 ・・・ただ単に、あたしの直感が"危ない"って告げただけ。   * 「・・・・・・・・・・はぁ・・」 ため息。 視界からはみ出すほどに広がった雑木林を見つめ、その前にも増して怪しげな雰囲気に眉を潜める。 「ったく、1人で取材するっつったのはあたしだよ。このあたしだよーーっっ!!!」 意味の判らない言葉を叫び、ずんずんと足を進める。 沙紀はとりあえず今日、学校に来た。 何だかクマが出来ていて、顔色も悪かった。 保健室に行けば?とは言ってみたが、余計に沙紀を怒らせただけだった。 取材を1人で行くと告げ、心配そうにする沙紀を笑顔で安心させ、とりあえず卓と居るように、とだけ言ってきた。 ああ、そう言えば有紀も今日学校に行ったなー・・・。 「・・・・・・・・・・・げ、」 今日は風が強い。 写真だって強風でブレるかもしれない。 そんなこんなで、とりあえず中へと潜り込む。 高めのフェンスは所々穴が空いていて、猫の一匹や二匹通れそうだ。 苔(こけ)むした、湿った地面を踏みつける。 こんな所、凡人じゃ入れないだろう。 ・・あたしはすっごい田舎育ちだし、虫だって実は平気だ。 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 巨木。雑草。大地。風。虫。苔。 それだけしかない。 "神隠し"を取材するとは言ったものの、何も見つからない。 今更だけど、ここで沙紀の毒舌があればこんな事にはならなかったのかも。 ごうごうと吹き荒れる風に目を細め、藪を蹴り分けて進む。 人間の入る所じゃないような雰囲気に圧倒されつつ、田舎人の意地で進む。 「・・・・・・・・・・あ」 そんなあたしの視界に飛び込んできたのは、一際大きく育った巨木。 見上げればまるで空にでも届きそうなほどの幹と、青々と茂った葉っぱ。 ・・まぁ、此処の雰囲気で、それは台無しだけどね。 「・・・・・・・うわ、何でこんな所でこんなに大きく育つのさ・・・・・」 思わず触れた幹は冷たく湿っていて、陽の光がいかに入っていないか良く分かった。 そんな刹那、 『おいでよ』 「っ!!??」 突然聞こえた、響くような声に辺りを見渡す。 もちろん人1人、居ない。 『こっちだよ』 まだ聞こえる声。 幻聴にしてはハッキリ聞こえすぎだ。 「・・・・・・・・・・っ・・?」 用心深く周囲を見て、木の裏も覗く。 そして、 「ここだよ」 「―――――!!!」 背後。 反射的に振り返り、目の当たりにした光景に言葉を無くす。 さっきまであたしの居た、大きな大きな大木の下に、その少女は立っていた。 さっきまで居なかったのに。・・・いつ現れた? 無邪気な微笑みを浮かべた少女。 一際大きな巨木の下に佇み、その長髪を風で揺らす。 真一文字に切りそろえた前髪。 腰の辺りまで伸びた漆黒の黒髪。 淡い紅色の瞳。 白く、透き通るような肌。 そして、 「――――――――・・・・・ふふっ」 乾いた笑い声。

「術」第6話 (きゆ)
今思えばそれは、「為す術の無い"永遠"の迷路」に囚われる前の、あたしの微かな忠告だったのかもしれない。 気のせいだと思ったから誰にも言わなかった。 沙紀にも言わなかった。・・もちろん、卓にも有紀にも。 特集を「雑木林」に決めた時の、僅かなわだかまりは。 ―――・・誰にも、言わなかった。   * 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰?」 しばらく呆気に取られていたあたしは、ようやく声を出す。 いつの間に現れたんだろう。 少なくとも、あたしがあの大木に触れた時にはいなかった。 1秒や2秒で、人間が場所を移動できるんだろうか? しかもその上、此処には全く人の気配が無かったのに。 「・・・・私?私はね、雅っていうの。長本雅」 「・・えっ、あぁー・・、あ、あたしは・・青桐芳」 緊張の為か変に歪んだ言葉で自己紹介をし、照れくさく笑う。 くすりと雅という少女に微笑まれ、気恥ずかしくなる。 名前通りの、とっても綺麗な顔立ち。 上品な雰囲気につつまれ、この場所に居る事自体が変でならない。 見た目から伺うと、歳はあたしより2つか3つくらい下に見える。 「えっとー・・、雅・・・ちゃんは、何で此処に居るの?」 「・・・ふふっ、ちゃん付け要らないけど?」 「えっ、あー・・・・、"雅"?」 ひどく落ち着いた雅。 あたしだけが慌ててるみたいで、何だか馬鹿だ。馬鹿らしい。 「じゃあ、雅は何でこんな所に居るの?」 「・・・・・・”こんな所”・・?」 ―――ビクッ 反射的に肩が震え上がった。 何故か冷たく感じた雅の言葉が、頭に刻まれた気がする。 「私はね、いつも此処に居るよ。此処が私の居場所なの。1番強い想い出もあるし、1番安心できる場所だから」 「・・・・・へ?」 『いつも此処に居るよ』 (・・いつもって・・・・無理だと思うんだけど・・) そんな事を思いつつ、多分暇な時はほぼ来ている、という意味だろうと、頭の中で勝手に完結させる。 「ねぇ。芳は何をしに来たの?」 「あ、あたしはこれでも新聞部の部長だから、此処の取材!今度此処で校内新聞の特集組むんだー」 「へぇ。部長さんなんだ?頑張ってるね」 ふわ、と柔らかく微笑む。 邪気の無い、根っからの"純粋"な笑顔に、思わず女のあたしまで見とれてしまった。 「・・・・・・・・・・・」 「・・・・どうしたの?」 「って、あ!!取材!!!」 唐突に思い出した、此処にきた理由。 雅と話して、此処の怪しい雰囲気など欠片も感じずに和んでしまった。 まるで此処が、あたしの住み慣れた家――――・・・ふるさとみたいな感覚がした。 雅が現れてから、色褪せた景色が鮮やかに甦ったみたいだった。 (・・・・・・・・・・変なの。あたし、寝不足かな・・) 小首を傾げつつ、いつもここに居るという雅を見て一つの案が思い浮かぶ。 「ねぇ雅っ!此処のさぁ、言い伝えとか歴史とか・・・オカルトって知らない?」 「・・・?」 「取材だって、取材!雅、あたしの集めた資料より詳しい事知ってそうだし」 そう。 何となく、本当に何処となく――――・・・雅は、誰よりも此処の事を知っているような気がする。 故郷みたいに。総て、を。 「・・・・・・ごめんね。私、よくそういう事は知らないんだ」 「・・・・・・・」 申し訳無さそうな顔をする雅に、今度はあたしが悪人みたいな感じがしてくる。 本当に変だ。 身体も、何だかふわふわするような感じがする。 ・・何でだろう? 意識が何だか夢の中に居るようで、この奇怪な雑木林の雰囲気すら忘れそうだ。 「・・・・・・・何か、不思議だよね」 「?」 「雅と喋ってるとさぁ、何か・・・此処の雰囲気、忘れそうになってくる」 「・・・それって、謝る事なのかな・・」 「っ違うって!!あたしがただ単にそう感じただけだから・・!」 必死に弁解し、苦笑い気味の笑みを浮かべる。 つられて雅も笑い、お互い笑みを向けた。 ――――――がさがさっ 「っ!?」 ――――――がさがさがさっっ・・・がさっ 「え!?何!?蛇!?熊!?」 唐突な草を掻き分ける音にあたしは飛びのいて、雅にすがりつく。 あたしよりずっとずっと、雅は小さかった。

「術」第7話 (きゆ)
――――がさっ・・・・っ 「・・ちょっとあたし、何か見てくるよ」 「え?大丈夫?・・でも、動物じゃないよ。人間だけど・・?」 「―――っ!?」 『人間だけど』 そう確定する理由は、今の所全く無い。 ただの音だけなのに・・? 思わず、雅の発言に固まってしまう。 無理に息を飲み込む。何故か酷く喉が渇いていた。 「いや、あたし平気だし。うん、人間だったら誰か見てくる」 「・・・・・・・・」   * 「っと・・・。何でこんなに雑草がはえてんのさぁ・・」 雅を1人置いて、あたしは音のする方へ足を進める。 藪を踏み分け、雑草を掻き分け、前を覗き込む。 湧いてきたアリが靴に上りこみ、あわてて追い払う。 ―――がさ、 草の音が大きくなる。 すうっと息を吸い込み、適当に大きな声で呼ぶ。 「おーーい、そこに居るの誰ーーー?ちょっと出てきてってばー・・・!!」 ――――がさ、 「ったく、誰だよも――――っっっ!!!」 返事が無く、単純に怒って声を荒げる。 がさがさと乱暴に草を掻き分け、音のする方へ完全に飛び出た。 「――――――――――っ!!!!!」 「・・・うわ、わ――――――!!!!」 驚いた声が2人分、響いた。 勢いよく飛び出し、そこにいた人物と激突してしまった。 「ちょ・・・っ、誰なのさ一体!!」 ぶつかった頭を抑え、一体誰なのかと顔を上げる。 「・・・・・・・・・・・・・・・・あ」 声。 僅かに声変わりした、微妙な高さの声。 少しだけ毛先の跳ねた黒髪。 真っ直ぐな空気に溶け込む瞳。 見覚えのある顔。 「・・・・・・・市原・・??」 「は?お前なんで俺の名前知ってんだよ」 「――っ!?何でって・・、あたし一応アンタのクラスメイトなんだけど!!??」 「・・・・・・・・・・え」 「・・・た、多分」 まるで覚えの無い市原に自信を無くし、あたしは自信の失せた言葉を付け足す。 でも確かに居た。 沙紀と教室で喋ってる時、何か先生と話してた市原を。 けれど、正直な所喋った事は無い。これが初めてだ。 「・・・わり、俺、人の名前と顔覚えんの苦手なんだよ。  悪いけど名前、聞いていいか?」 「・・・・・・・青桐芳。新聞部部長。14歳。たった今だれかさんの所為で頭打った哀れな女子!!!」 「・・・・・・・・・・」 失礼なコイツの言葉にあたしは怒り、怒りのあからさまな言葉を出す。  「・・・・・・ったく、頭打ったのはお前だけじゃねぇよ。俺だって肩の辺り打ったんだよ。・・で、青桐何してんの?」 「・・・・・・・今度の校内新聞の、取材」 「はぁ?」 「取材だって、悪い??」 フンッとあたしは鼻を鳴らし、持ってきたカメラやらなにやら、取材に必要な物の入ったカバンを見せる。 「取材って・・・・・此処を?」 「そう。此処を」 「・・・・・・・・・」 黙り込む。 何かいけないのかとあたしは唐突に不安になり、早まる心臓を抑えて市原の言葉を待つ。 ――――ぞく、 (――――――――え、) 同時に、鳥肌が立った。 ぶるぶると頭を振って頭に浮かぶ嫌な予感を消し、市原を見やる。 「・・・ねぇ、ちょっと?」 「・・駄目だ。此処は常人がホイホイ入る所じゃねぇんだよ。・・・・帰れ。今ならまだ、平気だと思うから・・」 「っ!?取材は!?」 「他のでも出来るだろ??急げ!!」 「ちょっと待ってよ!そんな事したらウチの究極の毒舌者・沙紀に怒られる!!」 「知らねぇよ!いいから、早く帰れッ!!」 「・・・・・・!?」 「今すぐ、此処から消えろ」 「・・・・・・・・・」 言葉が出なかった。 言いたい事は沢山あるのに、その総てが市原の瞳に吸い込まれていくようだった。 消えていく言葉を取り戻す事は出来ずに、呆然とその場に立ち尽くす。 何故か慌てた様子の市原を見上げ、ふと思った疑問を―――・・・否、疑問すら問えなかった。 全てが瞳に、市原の剣幕に、吸い込まれてく。 不思議な感覚が、する。 市原から漂う雰囲気は、何処となく雅に似ていた。 上品な雰囲気じゃなくて―――・・・もっと別の、人間離れした雰囲気。 「おい、念のため聞くけど・・・・。青桐、お前、此処に来て俺以外の誰かに遇ったか?」 「・・・・・・あ、遇ったよ・・?」 「っ!!!!」 市原が、苦虫を噛み潰したような顔をする。 理由は判らなくて、あたしはそのまま立ち尽くすだけ。 一筋の風が吹く。 木の葉が揺れる。 雑草達が揺れる。 空気が轟(とどろ)く。 「・・・・

切れてしまいました・・すいません(汗 (きゆ)
「おい、念のため聞くけど・・・・。青桐、お前、此処に来て俺以外の誰かに遇ったか?」 「・・・・・・あ、遇ったよ・・?」 「っ!!!!」 市原が、苦虫を噛み潰したような顔をする。 理由は判らなくて、あたしはそのまま立ち尽くすだけ。 一筋の風が吹く。 木の葉が揺れる。 雑草達が揺れる。 空気が轟(とどろ)く。 「・・・・ッそれじゃ手遅れじゃないかよ!!!!」 「―――――――!?」 市原が叫んだ。 「・・・手遅れって、どういう意味・・・・・・?」 刹那、 ―――――くすくすくす・・・ 酷く乾いた笑い声が響いた。 瞬時に市原の顔が青ざめる。 「なっ・・・・・!?」 「・・・・・こういう、意味だ」 ――――くす・・・くすくす・・・くす・・ 尚も響き渡る笑い声。 酷く乾いた、鳥肌の立つような声。 何が起きているんだろう。 何が、あたしのあの"わだかまり"は、何を意味してたんだろう?

。。。 (読者です)
『くすくす』と『乾いた笑い声』という言葉が多いですね。。。 感想です。 つまらないというか。。。

≫読者ですさん (きゆ)
こんにちはっ! あ、『くすくす』と『乾いた笑い声』ですか・・。 何度も読み直してみたところ、確かに多かったですね;ただ単に雅の笑い方の特徴を強調したかっただけなんですけど、本当に多くなってました・・・・! アドバイス(?)、本当にありがとうございますっ! HNがすごく嬉しかったですvvこれからもよろしくお願いします^^ 何かあったらまたおっしゃって下さい。ではっ!

「術」第8話(圭視点・回想です) (きゆ)
『圭。お前は絶対人に怒るな、妬むな。父さんと約束してくれ』 俺がまだ3,4歳の頃だった。 親父が口癖のように言っていた言葉。 幼い俺は、言葉の半分も理解できなくて、聞くたびに首をかしげては『怒らなければ良いんだ』と幼稚に解決させていた。 違ったんだ。 それは、違っていたんだ。 そしてまだ、親父の口癖はもう一つあった。 『母さんを、憶えているか?』 それだけ。 ただ一言、記憶の確認をしては辛そうな眼をする。それが子供心に酷く痛い。 正直自分の母の顔はあまり憶えていない。 強烈な何かがあって、思い出したくなくて、でもやっぱり小さい頃は憶えてて。 今は歪な記憶で、とぎれとぎれの顔と言葉だけ。 『私はね、私は貴方を大切にする自信が有る』 誇らしげにいつも言っていた言葉だけ。 母親はもう居ないけれど、でも親父と同じ口癖が、あった。 『母さんは貴方の味方だから』 『父さんはお前の味方だから』 ”敵”が誰なのか、何故そんなに味方ぶるのか、全く分からなくて。 ああ、もう、何が違ってて何が合っている? 答えは無くて、その代わりに無限の問いだけが存在してる。 単純に、逃げたかった。 計画実行日は、俺が10歳の頃。 逃げた。走って走って走って走ってとにかく走って、逃げた。 荷物もろくに持たず、ただこの息苦しい"呪縛(じゅばく)"から逃げたくて、走った。 いつも何かに見張られていた。 もううんざりだ。 そんな時、だった。  ―――「異界」が喰うは「地上」の空気      「異界」が望むは「地上」の破滅      「異界」が躍るは「地上」の大地 唄、だった。 少し歪で古風な唄。 空気を震動させて響く唄を思わず聞き入り、気付いた時には全身の感覚が失せていた。 体が動かなくて、そして前には1人の少女が居た。 俺と同い年かそれより少し幼いくらいの少女。 長い髪と淡い紅色の瞳。 『・・・・・・・・・・・・・・・誰?』 『私に、名前は無いよ』 おそるおそる聞いても答えは呆気ない。 ”唄”を謳(うた)っていたのはこの少女だ、と本能が告げる。 『何で此処に居るの』 身動きもせずじっと俺と見やる少女に、一言言った瞬間だった。 世界が破裂し、そこには少女が先ほどまで居たという証拠も無かった。 少女を中心にして、世界が弾けた。 唖然と立ち尽くしていた俺は、遠くから聞こえた俺の名前で我に返る。 迎えに来た、父親、だった。 何故か両親は泣いていて、俺も何故か泣いてしまった。 「人間」の温かさを実感した時だった。 親は何も聞かなかった。 だから俺も何も言わず、家に帰る。 帰ると、親父の口癖の回数が減っていった。 親と子の会話が、日々に薄れていった。 でも、やっぱり、 『父さんはお前の味方だから』 この言葉だけは無くならなかった。

「術」第9話 (きゆ)
「人間」の温かさが、今は酷く恋しい。 当たり前にあった温かみが、この雑木林では完全に失せていた。その上、雅にも市原にも人間離れしたようなオーラがあって、温かくなんて無い。 「・・・・・・・・ちょ・・っ、誰!?誰・・・!!??」 「判んないのかよ」 取り乱して慌てるあたしにキッパリと告げる市原。 とにかく、心臓が飛び出しそうだった。 唐突に響いた笑い声は止まなくて、その刹那空気がぐにゃりと歪んで。 普通ならありえない光景だった。 「―――――――っ!―――――――――っっ!!!!」 叫びたいのに、声にならない。 ―――ぐにゃり、 見えないはずの空気が歪むのが、何故か肉眼で分かる。 がたがたと震える体を抱え込み、落としたカバンが地にぼごっと嵌る。 「―――――っえ!!??」 落ちたカバンが地にごぼごぼと飲み込まれてく。 うねりながらカバンを飲み込んでく大地は、浅黒くて、恐怖を煽る。 「・・ちょ・・・・っ、や、だ・・・―――――!!!!」 がくん、と足がもつれる。 恐くて。恐くて恐くて恐くて。 足は棒になり、市原の腕を掴んで何とか立っていられる。 ―――ぐね、 次は巨木が歪んだ。 空気と混じるように巨木達が形を変えてく。 「―――――――――――――ひっ・・・・!!!」 震えながら伺った市原の表情は、真っ青だった。 青白い顔をして、軽く俯き立ち尽くしている。 恐い。 恐い恐い恐い恐い。 がちがち、と音を立てて奥歯が震える。その音がリアルに頭に響く。 思わず強く握り締めた市原の腕は、体温が無いみたいに冷たい。 「・・・・・・・っ!?」 鳥肌が立った。 本能が危険だと告げている。単純に、”危険”だと。 「―――――――――っ、――走れッッ!!!!!!!!」 「っえ!!??」 死にたくないだろ、と市原があたしの手を引っ張りながら付け足す。 「ぅそ、やだ・・・・・・・っ、走れな・・・・・・っ」 走れない。 感覚が足の裏から大地に吸い込まれてくみたいで、体が動かない。その上恐怖で平常心が保てない。 「ちょっ、無理・・・・―――!・・・何なの、・・・・・どうなってんの!!!???」 叫ぶ。 本当に今更、な問い。 (――――・・・・・) が、刹那市原の表情が険しい物になる。 睨むような鋭い視線をあたしに向け、掴んでいた腕を乱暴に振り払う。 「――――自業自得だ。・・憎むなら、自分を憎むんだな」 「・・・・・・・・・・・・」 ―――ぼごっ 大きな鈍い音がして反射的に振り返ると、そこには大きな穴が空いていた。 その穴のすぐ後ろには、雅が立っていた大きな大きな大木。 「―――――――――――わ、わ・・・・・っ!!!!!」 叫び声にならない。  ―――「異界」が喰うは「地上」の空気      「異界」が望むは「地上」の破滅      「異界」が躍るは「地上」の大地 ――― 唄、だった。 破壊されてく雑木林に、凛、と響く唄声。 「――――――聴くなっ!!!!!!」 「っ!?」 「死にたくないなら、聴くんじゃねぇ!!!」 途端に叫んだ市原の忠告をとりあえず聞き入れ、耳を塞ぐ。 恐い。 一体、どうなってるの。 ・・それを問う事は、出来なかった。

「術」第10話 (きゆ)
「・・・・・・・・・・」 卓はただ黙り込んでいた。膝の上で拳を握り締め、見るからに居心地悪そうに俯いていた。 前には、卓とは違いひょうひょうとしている沙紀。 そして、やっとの事で卓が口を開く。 「・・あの、青桐部長・・・・・、大丈夫ですかね」 「さあね」 沙紀があっさり会話を切り捨てる。 昨日、雑木林の何かに酷く怯えていた表情はもう無い。 「・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・」 現在芳が組んでいる特集以外の記事。 沙紀は天才的な早業で他の記事を書き上げ、芳さえ戻ってくれば、もう校内新聞が発行できる状態。 「―――――――――――芳。・・遅いね」 「はっ、はい!」 「・・・・・・・・・」 「な、何ですか?」 「・・いや、アンタもうちょっと冷静にしてられないの?別に良いけどさ」 「あ、す、すいません・・・・・・」 「謝らなくても良いって」 卓が身を縮こまらせる。 昨日あんなに怯えていたところを目の当たりにし、卓はどうにも今の沙紀が不思議に思えてしょうがない。 が、聞くのは何故かいけないと思った。 「―――――――――あ、」 「ん?」 「右手・・・、そういえばいつも包帯巻いてましたけど、怪我、酷いんですか?」 何気なく気になっていた事。 一瞬沙紀の顔が強張り、そしてそっと息を吐く。 「あぁ、これはね。・・私が小6の時だったかな、怪我したのは。酷い壊疽(えそ)になってるんだよ。・・・利き手じゃなくて助かったけどね」 「・・・・・・・・どこでそんな怪我したんですか?」 きょとん、と首をかしげる卓。 沙紀は静かに卓を見やり、口元に僅かな笑みを浮かばせ、 「――――――――――――”何処”でだと、思う?」 そう言った。   * (――――――――――・・あ、) あたしの手を引っ張っていく市原の手。 使い物にならないあたしの体を必死の形相で引っ張り、何処かへと走ってく。 感覚が鈍る。 理由は判らないけど、ただ単に、体が上手く動かない。 聴覚、視覚・・・とにかく全身の感覚が吸われてくみたいに。 ―――がくん、 「――――――――っ!!!!!」 足が前触れなしにもつれ、市原の腕に倒れこむ。 「―――!!!」 「・・!!!!」 危うく転びそうになった所で掴んだ腕が途端にビクッと跳ね上がり、市原があたしの肩を掴んで支える。 無理に、腕から遠ざけた。 (・・・・・・・・・・・・・・) 「いいか?アイツの唄は、まず聴いた奴の感覚を鈍らせてく。――けど、唄には少しだけ弱点が有る」 「アイツの唄には、余計な”人間”の感情が混ざりこんでる」 「・・・・・・・・・・!?」 冗談ではないと思った。 やけに真剣な瞳をした市原は、壊れてく雑木林を諦めているようで、そして何かを決心したようだった。 気付けば震えが収まっていた。 掴まれた肩に熱が伝わり、一瞬だけ、本当に一瞬だけ、世界の時が止まった。・・そんな気がした。 「・・・・・・・ゃびは、」 「?」 「雅は。・・・雅は何処!?」 「!!!」 市原の顔に険しさが増す。 悔しそうに舌打ちをし、強張った表情のまま、あたしを睨む。 刹那、市原の手が顔にかざされ――――― 視界が、途切れた。   * 白。 ・・・白、い。 閉じたはずの瞼。 なのに、瞼から透けるように周りが白く見える。 変に気が重く、瞼を開けることさえどうでもいい。 ・・・あたし、どうしたんだっけ? 確か取材をしに雑木林に入り込んで、雅とかいうコと市原に逢って・・・・・何か綺麗な唄が聴こえて。 『―――――――・・』 誰かが喋ってる。 全身の感覚が無い。今どうしてるのかも判らない。 けど、白い。 一体、誰がなんて言ってるんだろう? 聴覚がまるきり働いてない。視覚も働いてない。体も、動かない。 ―――――が、刹那、急に現実に引き戻されたような感覚が体を走る。 例えるなら、突然夢から覚まされたような感覚。 「哀れな、人間」 その一言が、ノイズ混じりで聴こえた。

「術」第11話 (きゆ)
何も無い視界に、突然飛び込んで来たモノ。 淡い紅色の瞳をいとおしげに細め、僅かに口元に微笑を浮かべた少女の顔。 そして酷く寂しげで、何かを訴えているようで、そして何処か儚い笑み。 が、刹那表情は前触れなしに一変し、敵意に満ちた視線があたしを貫き、次の瞬間には消える。 (・・・・・・・・?・・・?) 完全に動転した頭はハッキリしない。ただひたすらに体を起こそうとするのに、金縛りに遭ったかのように動かない。 ―――くすくすくす 人を嘲笑うような笑い声。普段なら絶対にあたしは怒っているはず。 なのに、もうどうでもいい。怒りも哀しみも、感情さえ放棄する。単純に興味が無い。 そんな最中(さなか)鈍っていた感覚が一気に蘇る。 (―――――――――!!!!!!!!) 同時に強烈な痛みが体を走り、悲鳴を飲み込み眼を見開く。 (・・・・・・・・・・・・・) 「・・あ。・・気付いたね」 ぼやける視界。そんな中に微かに見える、メタルフレーム。 見覚えの有るそれに、反射的に体が起き上がる。慌てて横を向くと、そこには無感情な表情を浮かべた沙紀が居た。 「・・・・・・え?」 「え?じゃないよ、ったく。アンタ今まで何してたの?」 「・・・・・・・・・・はぁ?」 「・・・・・・・・・・・」 素っ頓狂な声が自然と上がる。 あたしのそんな声に、沙紀の眉間に皺が寄り、呆れたように足を組みなおす。 「・・言い訳だけなら聞くだけ聞くよ?」 「え、あ・・、えっと、その。・・しゅ、取材??」 それしか思い当たらない。 「・・・・・・・・・・・」 更に沙紀の表情が険しくなる。 元々沙紀が持つその有無を言わせないオーラと怒りの表情が混ざり、あたしはじりじりと身を少し退く。 「じゃあ聞くよ。―――たった1つの特集の取材で、アンタは何であの雑木林の入り口に倒れてたのかな?」 完全にあたしを追い詰める沙紀の言葉。 「――――――――――え!!!???」 唖然として怒った沙紀を見たまま、ぽかんと開けていた口が急に叫びだす。 どんどん早くなる鼓動。冷や汗が頬を伝う。 ぎゅ、と握り締めた掛け布団に汗が滲む。 「記憶喪失なんて言うつもりじゃないだろうね?」 言う沙紀に、あたしは確信を持ち、 問う。 「―――あたし、何で倒れてたの?・・」 はぁ?と沙紀が間抜けな声を出す。 記憶は曖昧だけど確かに有る。 特集を雑木林に決めて、沙紀が行けなかったからあたしだけで行って、雅・・っていう子に会って、何故かクラスメイトの市原に会って。 ・・それで何か唄が聴こえて、雑木林が歪んでって―――――・・・・ (・・・・・・っ!!!!) 何か良く判らない衝撃が体を走る。 思い出せば今でも震える。・・あの異常な雑木林の中の雰囲気。 壊れてく雑木林の中、市原と走って逃げて。 突然市原の手があたしの視界を遮って・・・・・・? それからだ。憶えてない。 不思議そうな顔をする沙紀をちらりと見やり、痛みの走る左手を持ち上げる。 「・・・・・・・・・・・・・・・」 手首の裏。 じっと痛みの源を視線で探っていくと、1つの傷が目に入った。 袖を静かに下げると、傷が堂々とさらけ出される。 「・・・・・・芳?」 「あ、何でもない。ごめん」 それだけ言って、素早く袖で手首を隠した。   * 「――――――――――来てくれると思うよ・・・」 ふふ、と楽しげに笑う少女。 長い長い漆黒の髪を空気に靡かせ、口元に手を当て笑う。 何かを期待するように、笑いながら。 「―――"永遠"を望むなら、堕(お)ちるだけ堕ちてみなよ。・・私が全力で応援してあげるから」 顔ごと横を向く。 訝しげな表情を浮かべ、敵意に満ちた視線を雅に送る圭が居た。

「術」第12話 (きゆ)
『父さんはお前の味方だから』 『母さんを、憶えているか?』   * 新聞部部室。 腕を組み、額に指を当て、必死に記憶の糸を探る。 あたしが雑木林の入口辺りで倒れていた理由。もちろん記憶が無いのだから、そうだったのだと沙紀の言葉を信じるしかない。 「むー・・・・・・」 呻きに似た声を上げる。 「・・・・・・・・部長?」 「む・・・・・」 「部長ーっ、部長・・・・・・・・??」 「・・・・・・・・」 「ぶちょおぉ・・・、反応くらいして下さいよ・・」 ――ハッ、 今にも泣き出しそうな卓の声に、はっと我に返る。何故か反射的に椅子から立ち上がってしまい、同時に跳ね返った腕が天井を向く。 「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」 怒られる、と思って沙紀を伺ってみても、その表情に変化は無い。 いつもの、能面でも付けたかのような無表情。 途端に不安になり、 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・沙紀?」 問う。 「・・・ん?」 「・・・・・・・・・・何でもない」 いつものままの返答に言葉を続けられず、無理やりに視線を背ける。 その様子を見た卓が身を縮こませ、 沙紀はずれた眼鏡を指で上げ直し、 あたしは行き場の無い手をそっと下ろす。 新聞部で初めての事態。 それぞれが黙りこくり、ただこの静寂だけを守る。 変に息苦しい空気を噛み締め、気付かれないように膝の上で拳を強く握る。 沙紀が紙を捲る音が一層大きく響く。 その右手の薬指にはいつもの包帯が巻きつけられてた。 いつだったっけ。・・確かあたし達が小6の時、いきなり怪我だらけで沙紀があたしの前に現れて。 荒い息を抑え、どす黒い壊疽になっている右手を左手で覆い、僅かに潤んだ瞳で、『隠して』って言った。 そんなまだ子供らしさの残る瞳は今では完全に失せている。 眼鏡の向こうの瞳は、この上なく厳しい。 そんなことを考えつつ、頬杖をついたままため息を付く。 「―――――――――――――――芳」 「―――っ!?」 が、突然かけられた声で掌から頬が滑り落ちる。 「え、な、何・・・?」 「・・・・・有紀。有紀、今日早退したらしいから帰って具合見てあげなよ。・・もう仕事はあんまり残っていないし」 「え、あ、・・う、うん。・・ありがと」 見るからに不自然な動作でお礼を言う。 「じゃ、今日はもう皆帰って良いよ・・・・・。丁度下校時刻まであと少しだし」 更に不自然な言葉の繋ぎ。 内心冷や汗をかきそうだったが、卓の強張っていた表情が一気に元に戻る。 沙紀も椅子から立ち上がり、軽く机の上を整頓する。 (・・・・・・・・・・・・・・・・・あ) 何で沙紀は、有紀が早退したことを知ってたんだろう? ――でもそれを訊けるはずが無かった。   * 「――――――――有紀?」 玄関に靴を投げ捨て、部屋にカバンを投げ込み、隣の部屋の前に立つ。 「早退したなら言えっての・・。・・・有紀?有紀ー?」 しん、とした家。 まるで人が居ないような、まるきり人気の失せた家。 漂う不気味な雰囲気に、思わず体が固まる。 「・・・・有紀、どした?・・そんなに具合悪いの?」 相変わらず返事が無い。 「・・入るよー・・?」 とりあえず許可を取り、ゆっくりとドアノブに手を伸ばす。 何故か震える手で何とかドアノブを掴む。 僅かに掌に滲んだ汗でドアノブが滑りそうになり、ぐっと力をこめて握る。 恐る恐る回し、ぎい、というドアの軋む音が響いた。 「――――――っ――――!!」 僅かに開いたドアから溢れ出す、生臭い臭い。 咄嗟に鼻から口を手で覆うが、ノブを掴んだ手は吸いつけられたかのように離れない。 「―――――――!!!」 声にならない悲鳴が上がった。 軽く意気込み、震える息を吐き出す。同時に背筋に冷たいものが走る。 ――――――バンッッ 勢いよく開け放ったドアから、一気にあの悪臭が漂う。 鼻を抑えても意味が無いほどに強い臭い。 血生臭い。 嗅覚を刺激するその血生臭い臭いが、吐き気を呼ぶ。 「――――――――――っ・・!」 硬く閉じていた目を開く。 部屋一面の赤が、視界に広がった。

「術」第13話 (きゆ)
少しグロいです。苦手な方、本当にすいません・・・・! けれど話的に外せない所なので、申し訳ないんですが載せさせて貰います。 ******************************* 血生臭い。 咄嗟に抑えた口。が、それは全く意味が無く、掌を通り抜ける様にこの悪臭は嗅覚に伝わる。 吐き気を感じ、新鮮な空気を求め、恐る恐る一番近い小さな窓を開け放つ。 ふわ、と入り込んでくる風。 窓の外に顔を突き出し、大きく口を開けて深呼吸をする。 荒くなる息はどうすることも出来ず、ただひたすらに新鮮な空気を求め、息を吐いては吸う。 「――――――っ・・・!」 収まらない臭いに目尻に僅かな涙が浮かぶ。 「・・・・っは・・・・・・っ・・・――――有紀!?」 有紀。 途端に思い出し、また吐き気に耐え、部屋に一目散に入り込む。 「・・・ゆ・う・・・き・!?」 返事が無い。 その異常なおぞましさに鳥肌が立ち、呆然とその場に立ち尽くす。 (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・) ―――――がた、 「っ!」 不意に聴こえた物音。 音のした方を振り返り、探る視線を部屋全体に向ける。 「・・・・・・・・・・・・・・っ」 額を伝う冷や汗を拭い取る。 部屋の白っぽい壁に何故か滲んでいた血に、更に恐怖が煽られた。 「―――――――――!!!!」 居た。 佇んでいた。 部屋の隅――・・開いたドアの裏側の隅で、有紀はうずくまっていた。 頭を抱え込み、その小さな体をがたがた震わせ、うずくまっていた。 「・・・・・・・・・・・・・・ゆうき・・?」 この生々しい臭いの元凶と思われる壁全体に滲んだ血に寄りかかり、有紀はただ震えていた。 「・・・・・・有紀?」 顔を上げることすらしない有紀に不安を募らせ、そっと歩み寄る。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 沈黙。 抑えていた掌を離し、開け放った窓から流れ込む綺麗な空気を吸い込む。 窓から流れ出たあの臭いは失せつつあり、吐き気はおさまろうとしていた。 「・・・・・・・・・・・・」 尚も何かに怯える、有紀。 小刻みに震えている肩を抱え、頭を膝にうずませ、有紀はただ怯える。 「・・・・・・・・・・・・・・・有紀?」 背筋に走る悪寒。 そして、今まさに手を触れようとした時―――――――――・・・・・ ――ぱしっ 伸ばした手は有紀によって叩(はた)かれ、うずめていた顔を一気に起こした。 「っ!?」 その瞳に宿る、何かを妬む感情。 今まで見たことも無かった有紀の表情に、僅かな恐怖が走る。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・有紀・・?」 「・・・・なんで・・・」 小さく小さく、呟く。 「なんで、なんで来るの・・・・・っ!・・もう嫌だ・・!」 「有紀!?」 突然意味の通じない言葉を叫ばれ、あたしは慌てて有紀の肩を抑える。 が、それさえも拒絶され、瞬間、有紀が唇を硬く噛み締める。 ――ズキン、 「っ!!」 いきなり手首に痛みが走る。 ひとつの事に思い当たり、左手首の裏を見る。 「―――!!」 血。 息をするたび激痛が走る手首の傷には、いつのまにか血が滴っていた。 ただのかすり傷だと思っていた傷は、今では大きな猫の爪跡のようなものを作り上げている。 信じられない光景を目の当たりにし、全身の力が抜ける。 あたしの前では、有紀がまた絶叫する。 「嫌だ・・・・・・嫌だ嫌だ・・・っ!」 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・長本が長本が長本が長本が・・・・・・っ!!!」 「っ!?」 『長本が、怒ってる』 聞き覚えのある名前に、瞬間的に顔を上げる。 肩で息をし、青白い顔をする有紀から、以前零れた名前。 「・・・・・・・・・・・長本って・・・?」 誰。 そう問い掛けた瞬間、有紀がぴた、と動きを止める。 抱えていた頭から手を静かに離し、きょとんとした顔であたしの方を見る。 「・・・・・・・ねえちゃん?」 「――――!」 「・・どうしたの、何かすっごく顔色悪いよ・・・?」 不安そうにあたしの顔色をうかがう有紀は、既にいつもの有紀だった。 今までの有紀が演技としか思えないような変わり。 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 呆然と有紀を見据えるあたしに、有紀が訝しげに目を細める。 「・・・・どうしたの?」 小首を傾げ、心の底から心配そうな瞳。 しばらく沈黙が走り、突然、 「――――――――――っわ!!!!」 と、間抜けな声を有紀が上げる。 それ

すいません、13話の続きです。 (きゆ)
あたしの前では、有紀がまた絶叫する。 「嫌だ・・・・・・嫌だ嫌だ・・・っ!」 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・長本が長本が長本が長本が・・・・・・っ!!!」 「っ!?」 『長本が、怒ってる』 聞き覚えのある名前に、瞬間的に顔を上げる。 肩で息をし、青白い顔をする有紀から、以前零れた名前。 「・・・・・・・・・・・長本って・・・?」 誰。 そう問い掛けた瞬間、有紀がぴた、と動きを止める。 抱えていた頭から手を静かに離し、きょとんとした顔であたしの方を見る。 「・・・・・・・ねえちゃん?」 「――――!」 「・・どうしたの、何かすっごく顔色悪いよ・・・?」 不安そうにあたしの顔色をうかがう有紀は、既にいつもの有紀だった。 今までの有紀が演技としか思えないような変わり。 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 呆然と有紀を見据えるあたしに、有紀が訝しげに目を細める。 「・・・・どうしたの?」 小首を傾げ、心の底から心配そうな瞳。 しばらく沈黙が走り、突然、 「――――――――――っわ!!!!」 と、間抜けな声を有紀が上げる。 それは、部屋一面の壁に滲み出ていた血への愕き。 激痛の走る手首を抑え、あたしはただ”いつもの”有紀を見つめていた。

初めまして。 (波風)
初めまして、こんにちわ。波風と言います!! 最初から読んだのですが…すごく、すごく面白いです!!そんな・・素晴らしい表現の仕方、私にはできません・・っ!! 読みながら、少し怖い時もあったのですが・・(失礼で・・っ。すいません;)それがまた…小説でゾク・・ッっと、くるなんて・・。凄いです!! そんなこと、なかなか無いですっ!!そんな小説が書けるなんて・・凄いです。すごく、すごく…面白いですっ!! 私も、これを見習って・・頑張りたいですっ。と、いうか目標に・・頑張ります!! これからも、楽しみに見ていきますので・・っ!!頑張ってくださいっ!応援してます!!(いえ、私が応援してもしなくても同じで上手いですが・・汗) ではでは、また足を運ばせて下さいっ!!

≫波風さん (きゆ)
はじめましてっ!きゆと言います^^ わざわざ読んでくださったのですか!?1話1話の字数が多い上13話まで来てるんで、大変じゃありませんでしたか・・・? でも本当に嬉しいです!ありがとうございますっ! 怖い時がありましたか・・(笑)実は少し目指してたんで、全然失礼なんかじゃないですよvむしろありがたいですv 何度も面白いと言って下さって、本当に泣きたい位(ぇ)嬉しいです・・・! しかも楽しみにしていてくれるのですか!はい、期待に答えるように、私なりに頑張ります! いえいえ、応援してくれるのはすっごくありがたいですよv ありがたいだ嬉しいだ何だかんだ言いすぎですが、是非またいらしてください! ではっ!

「術」第14話 (きゆ)
あたしが開けた窓から外の空気が溶け込むように入り込み、少しずつあの匂いは消えていく。 壁に滲んでいた誰のかも判らない血は、空気が入れ替わるにつれ色を薄めていく。 そして、完全に、血の色は消える。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに、」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 唖然と腰を抜かした有紀が、あたしの服の裾を、きゅ、と握る。 大きく見開いた瞳が、元に戻った白い壁を見つめていた。 「・・・・・・・・・・・なに・・」 「・・・・・・・・・・・」 黙り込むことしか出来なかった。 何時の間にか手首の痛みは消え、血は乾いていた。 あの凄まじい猫の爪跡のような傷は、もうただのかすり傷に戻っている。 夢でも、見てるのかな。 そんな考えが浮かび、次の瞬間には―――・・消える。   * 朝。 少しずつ登校してくる生徒達。 僅かにざわめく学校。 そんないつもの風景を恨めしい眼で見やり、昨日の出来事に重いため息を付く。 なかなか眠れなくて、こんなに早く来てしまった。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」 小さく聞こえた声。 訝しげに細めた眼で、何事かとゆっくり振り返る。 見覚えのある顔。 「・・・・・・・・・・市原?」 「・・・・・・・・・・・おう、」 少し緊張した顔で、市原が静かにあたしに歩み寄る。 昨日の真っ青だった顔色を忘れてしまうほどに、”いつも”に戻っていた。 「・・・・・・なに?」 「・・・いや、ちょっと。・・・俺、しばらく学校来ないからお前には言っとこうかなーと・・」 「は?」 言いたい事を上手く言葉に出来ないのか、市原が小さく唸って頭をかく。 もう既に半数以上の生徒が登校してきたらしく、校門には数人の生徒たちが歩いてくる。 「・・・・なんで?」 何故かあの雑木林に居た事から何からが不思議で、思わず睨むように市原を見上げる。 誰の所為だ、そう言いそうになり、関係無いと飲み込む。 「――――――――傷。手首の傷、治したいなら俺を止めんなよ」 「はぁ?」 意味が通じない。 「――――とにかく、俺はしばらく学校には来ない。・・あと手首の傷が痛んだら、絶対にあの場所に近づくな」 「・・・・・・・・・・・?」 意味が判らず首を傾げ、どういう事か詳しく聞こうと声を―――・・掛けれなかった。 言うだけ言って、市原が身を翻し、生徒たちに見つからないように小走りで去っていく。 「――――――え!?」 ちょっと待ってよ。 言おうとした言葉は、視界から市原が消えると同時に言えなくなり、伸ばした手を引っ込める。 傷が痛んだらあの場所へ近づくな? ・・・傷、手首の裏なんてリストカットでもしてるみたいで本当に嫌なのに。 結局最後まで判らないまま、教室へと急ぐ。   * 「――――――――おはよ、沙紀。相変わらず早いねぇ」 「・・あぁ、今日は芳も早いでしょ」 「たまには早起きしたってバチは当たらんでしょ」 冗談半分に笑い、机の上にカバンを置く。 教科書類を机の中に無造作に投げ込み、カバンを机の横に掛け、一息付く。 「・・・・・どうした?・・・その手首の傷も」 「・・・・・・・・・・・・・・・」 怪我の理由なんて判らないのに。 沙紀って、やっぱり目敏い。そう思い、半ば尊敬の眼差しで沙紀を見る。 「・・・・・・・・・・・・眠い」 「は?」 「眠い。眠い。もう駄目。眠いぃ・・」 我慢してた睡魔が完全に復活する。 神経を鈍らせて行き、瞼が重くなり・・机の上に突っ伏す。 沙紀のため息が、少しだけ聞こえた。 「・・・・・・・・安眠目前に悪いけどさ、特集、どうする訳?」 予想もしなかったその言葉に、思わず突っ伏したまま大きく目を見開く。 伺うように起き上がると、沙紀は軽く瞳を伏せ、眼鏡を掛け直していた。 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・ま、とりあえず別のものに変更かね」 苦笑い・・否、自嘲気味に、沙紀が口元に笑みを浮かべる。   * そして市原が、姿を消した。 あの朝言った通りに、学校へ来なくなった。 手首の痛みは治まっていて、あの激痛はまだ走ることは無い。 市原が、何日も何日も・・・何週間も、姿を消した。

「術」第15話 (きゆ)
市原が消えた。 担任も、最初はあまり気にしていなかった。「なんだ、珍しいな」と小さく声を漏らしただけ。 あたしが知る限りでは、市原が休んだ事はあまり・・否、全く無かったような気がする。 日が経つにつれ仄かなざわめきは完全に騒ぎへと変化し、クラスメイト達は口を開けば市原の話題ばかり。 あたしはどうする事も出来ず、ただ、騒ぎ出すクラスに背を向け、拳を力いっぱい握り締める。 力のこもった拳に汗が滲み、小刻みに揺れる。 『市原ってさぁ・・・・』 『何、家出?うわー・・』 『俺噂で聞いたんだけどさぁ、市原の家って何か複雑なんだって』 皆好き勝手な事ばかり口走って。 でも何も出来ないあたし自身が、無性に悔しい。 噛み締めた唇には痛みが走り、けれどそれをあえて無視して左手を持ち上げる。 「・・・・」 「・・・・・・・・・・・芳?」 「!!」 不意に投げかけられた言葉に咄嗟に振り返ると、いつの間にか沙紀が前の席に座っていた。 「・・・・・・あ・・」 「・・・・・・・・ったく、本当に皆勝手な事ばっかり言ってるよ。嫌になる。・・いい加減にして欲しいよ」 『なぁ知ってる?市原が最後に見かけられたのって学校なんだって』 『あ、あたしそれ知ってる!確かその時もう1人誰か居たんでしょ?』 あたしの後ろを通りかかったクラスメイトたちの会話が耳に入る。 ――ドクン、 途端に心臓が大きく脈打ち、僅かな冷や汗が額を伝う。 あたしの事だ。 そう確信し、更にどうしようもない罪悪感があたしを支配してく。 『それが誰なのかは知らねぇけどさ・・そいつその時止めれば良かったのになぁ?』 『はは、そりゃ無理だろ。市原が居なくなる宣言してる訳でも無ければなぁー』 はは、と小さな笑い声がリアルに頭の中に響き渡る。 そうだよ。市原はあたしに言った。 あたしはその時確かに居た。 市原はあたしにちゃんと言った。 居なくなる、って。しばらく学校には来ないって。 「・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・」 ・・”しばらく”? 「・・・・」 突然しかめっ面で無言になった沙紀が、軽く俯く。 沙紀が考え事をする時の行動だ。・・付き合いが長いからそれ位判る。 眼鏡をかけ直し、沙紀は唐突に顔を上げた。 (!) 反射的に肩が竦み、何を言われるのかと姿勢を正す。 ―――が、沙紀は何を思ったか席から立ち上がり、話し込んでいた男子のグループの横を通り過ぎ、教室から大股で出て行く。 「・・・・・・・・」 あたしは瞬時に確信する。 判った、んだ。 そう確信した瞬間、今度は沙紀に対しての罪悪感が増える。 沙紀が感付いた。完全に判った訳ではなくとも、確かに感付いた。 震える掌が、頭を抱える。 無造作に髪を崩し握る。 ぐしゃ、 髪が崩れて掌に掴まれる音がする。 同時に鼓動がどんどん早くなり、いつもなら考えられない程の速さで脈打つ。 冷や汗が指を伝い、手の甲を伝い、手首に伝って――――・・制服の裾に滲んで消える。 「―――――――――青桐?」 「ッ!!!」 突然掛けられた声に、無意識の内に肩が跳ね上がる。 恐る恐る振り返ると、そこには何も知らないクラスメイトの男子が居た。 その横には、あまり関わりがない女子も居る。 「青桐さん、どした?なんかすっごい顔色悪いけど・・・・?」 心底心配するように、女子の1人があたしに声を掛けた。 「・・そうだよ。お前信じられない位顔色悪いぞー?いつもならヘラヘラ笑ってるくせにさ」 「保健室行けば?まだ休み時間少しあるし・・・」 「行ってきたほうがいいんじゃ・・・・・・」 どんどんあたしに話し掛けてくる。 ・・嫌だ。 話し掛けてこないで。 お願いだから放っておいて。 心の叫びは当たり前に届かず、黙り込むあたしにクラスメイト達は軽く眉を潜める。 僅かに震えていたあたしの体に1人が気付き、はっと吐き出そうとしていた息を飲み込んだ。 バレた・・・? そんな考えが頭をよぎり、どうしようもない不安が襲う。 「――――――――あお、」 「・・・・・・・やめて――――――ッッ!!!!!!!」 青桐。そう言い終わる前に、あたしは絶叫していた。 こんな大声が出るのかと自分の事なのに呆気に取られ、しばらく固まる。 空気が一瞬にて重くなった。 「・・・や・・・・・・・・・・・嫌だ・・・・・・・・」 「ちょ・・っ!?」 拒絶するように首を振り、立ち上がって足を後ろに退く。 途端に数人のクラスメイトの表情

切れてすいません・・。15話の続きです。 (きゆ)
心の叫びは当たり前に届かず、黙り込むあたしにクラスメイト達は軽く眉を潜める。 僅かに震えていたあたしの体に1人が気付き、はっと吐き出そうとしていた息を飲み込んだ。 バレた・・・? そんな考えが頭をよぎり、どうしようもない不安が襲う。 「――――――――あお、」 「・・・・・・・やめて――――――ッッ!!!!!!!」 青桐。そう言い終わる前に、あたしは絶叫していた。 こんな大声が出るのかと自分の事なのに呆気に取られ、しばらく固まる。 空気が一瞬にて重くなった。 「・・・や・・・・・・・・・・・嫌だ・・・・・・・・」 「ちょ・・っ!?」 拒絶するように首を振り、立ち上がって足を後ろに退く。 途端に数人のクラスメイトの表情が変化する。 同時にあたしの理性がじわじわと失われてく。 バレタ。 そう感じた瞬間、あたしは凄まじい勢いで机や椅子を蹴散らし、教室から飛び出ていた。 廊下を物凄い勢いで走り抜け、何人かの生徒にぶつかりながら、必死で階段を駆け上がってく。 たどり着いた扉を開け放ち、身を放り出し、乱暴に扉を閉める。 「っはあ・・・・はあ・・・っ・・は・・」 荒い息が生温い空気に溶ける。 力尽きて壁に寄りかかり、伝うようにして座り込む。 見開いた眼は瞬きすらしなかった。 途端に教室の皆の表情が脳裏に蘇り、ぐっと息を飲み込む。 一筋の風が吹き、異常に熱くなっていた体をそっと冷ましてく。 が、心がどうしても落ち着かない。 バレタ。バレたバレたバレたバレたバレた・・・!!!! 全身が悲鳴を上げる。 そして偶然か必然か、丁度ピッタリに左手を激痛が走る。 「っ・・・っ・・・!!」 抑えた手首からは血が滴っていた。 していたはずの包帯は完全に役立たずになり、白は見事に深紅に染まる。 あの傷が蘇った。 「・・あ・・・・。・・や・・いや・・・っ。・・・・や、だ――――――――!!!!!!!!!」 耐えがたい痛みが手首から左腕全体に伝わる。 息をするように、脈打つように、左手が跳ね上がった。

こんばんは。 (きゆ)
こんばんは。きゆです。 えっと、15話あたりなんですが・・・、今誤字脱字等が無いか見直したら、本当にホラーっぽくなっているのに気が付いたんです・・。 苦手な方には本当に申し訳ないです!! 載せといて今更気付くなんて、もうどうしようもない失態をしてしまったんですけど、どうか許してください。 ホラーやグロいものが苦手な方は、気分を悪くされたと思います。 心から謝ります。すいません。 こんなんでも続きを楽しみにしてくれる方が居たら嬉しいです・・。 けれど書き始めたからには完結させたいので・・! では。

「術」第16話 (きゆ)
助けて。 本気で全身が悲鳴を上げた。 包帯から、手首から滴る鮮やかな血に鳥肌が立つ。 目を瞑って拒絶したくて、でも体は動かなくて。 ―――ざわ、 一筋の風が吹く。 涼やかな風は樹木の葉を揺らし、あたしの髪を靡かせ、赤く染まった包帯を浮かせる。 「・・・・・・・・・・・・・っ・・・・・」 突然、風はぴたりと止む。 飲み込んだ息と同時に痛みは引いていき、傷はただの掠り傷に戻る。 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 吹きぬけた風が、恋しい。 さっきの激痛が夢ではないかと思うほどに、前触れ無く、激痛が何処かへ消え失せた。 けれど、赤く染まった包帯が存在をこれでもかと強調してる。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 屋上から見える景色は、まるであたしを嘲笑うかのように人工的で。 けれどその中に、ひとつだけ残された自然が有る。 ・・雑木林。 唐突に泣きたくなり、嗚咽(おえつ)を上げて、血生臭さに咳き込んで、ひたすら泣き喚く。 その瞬間だけ、世界の音が消えた気がした。   * ――く・・ふふ・・・・・っ・・ 笑い声。 重苦しい声にのっそりと顔を上げると、そこには小さな少女があたしを見下ろして立っていた。 あたしは地面に倒れこんでいた。 そんなあたしの前に、その少女はただ立っている。 別に何をするわけでもない。 ただ、静かに、立っている。 ・・・あれ。 不意に思い浮かんだ疑問に、目を見開く。 どこかで見たような少女。 長い長い漆黒の髪を持ち、前髪を真一文字に切り揃え、淡い紅色の瞳を―――――・・・ ―――が、考え込もうとした瞬間、あたしの背筋に冷たいものが走った。 寒気に似た、感覚。 ぎょっとして伏せていた顔をまた上げると、少女は酷く穏やかな目であたしを見ていた。 ・・なのに、何で寒気がするんだろう? 今にも考えようとしていたさなか、突然敵意に満ちた視線があたしを貫き、次の瞬間には消える。 四方八方。そこに存在するもの全てから、敵意を向けられたような気がした。 視線を反らす。 少女をこれ以上見つめる事が、この上なく、恐い。 ふ、と顎に小さなものが掛けられる。 それは少女の白く小さな指だった。 動く事は出来ず、少女の指があたしの顎を滑る。 ぞわ、と全身の毛が総毛だった。 ――『逃がさないよ』 宣戦布告にも似た、言葉。 どういう意味かと問いかけようとした時――――・・少女の体が空気に溶けた。 唖然と地面に張り付いたまま、あたしは固まる。 言葉を失って。   * 「―――――――――っ!?」 バネのように、勢い良く起き上がる。 鈍っていた神経が一気に蘇る。 何事かと辺りを見渡すと、見慣れた学校の屋上だった。 ・・・あぁ、あたし寝ちゃったんだ? そう納得し、息を吐く。 夕陽が今にも落ちようとしていて、微かに暗い。 重たい体をゆっくりと起こし、あたしは屋上を後にした。 ・・・そして、ひとつの決心をする。

「術」第17話 更新遅れて本当にごめんなさい。 (きゆ)
決めた。 すべりの悪い扉を開け、階段を駆け下りる。 時間的に、丁度運動部の部活が終わった位だ。僅かに廊下にざわめきが響く。 急げ。 心にそう言い聞かせ、残り数段の階段から飛び降り、踊り場を駆け抜けてく。 途中走ってくるあたしに驚いたように目を見開く生徒達の横をすり抜け、先生に掴まりそうになりつつも必死で走る。 「―――――・・・・っ・・・!」 急げ。 急げ急げ急げ急げ・・! どんどん早くなる鼓動を落ち着ける事など当然で出来ず、1階にたどり着くなりスピードを上げ、数人の生徒に睨まれつつも、もう目と鼻の先の玄関の曲がり角を――――・・ ――ドンッ!! 「って!」 スピードが付いていたためか、ぶつかった反動で体が仰け反る。 転びそうになった所をなんとか食い止め、角から現れた人を見上げる。 「・・・・・・・」 (―――――――・・・げ!!) 一気に顔が青ざめた。 足の裏から血の気が失せてく。 「・・・・・・・・・・・君、」 「え、うあ、は、はいっ!?」 あからさまに怒った様子の声。 まずいとばかりに肩を竦ませ、あたしの目の前に立つ人を窺うように見やる。 ・・・なんでよりにもよってこの人なのさ・・。 運の悪さに絶望し、軽い眩暈を起こす。 「・・・・・・廊下を走るなんて小学生のやる事だ。その上人にぶつかる等、君は何を考えているんだ?」 「・・・・・・・・・・・・・」 出たよ。学校名物、会長のお小言。 あたしは壇上で熱心に喋る人になんて興味ないから、集会のときもあんまり見ていない。 が、この会長のお小言は軽く5分は続くとか続かないとか。・・そんな事を友達から聞いた。 急いでるのに。 助けに。もっとも、あたしなんかが行っても意味が無いのかもしれないけれど。 何もしないよりは、多分・・いや、絶対にマシ。 なのに。 「ちょっと君、本当に反省しているのか!?その上履きの色は2年生だな・・。仮にも先輩が、学校の基本ルールを破っていいと思っているのか!?」 「・・・・・・・・・いえ、あの、」 「言い訳なんぞ聞かん!いいか、これは誰でも守れる基本中の基本だ。走って自分が怪我するなら勝手だが、他人にぶつかる上今だ謝らないなどどういう神経を―――――」 「会長」 「!」 遮るようにして、凛、と響いた声に、あたしは反射的に振り向く。 (・・・・・・・・・あ) そこには、見慣れたメタルフレームの眼鏡を掛けた女子生徒。 見るからに気の強そうで、そして綺麗で大人びた顔立ちをした人。 「・・・・・・・・・・・沙紀!」 「・・・・・・・会長、本当に私用ですがこの子はちょっと急いでいるので、ご説教はまた今度にしてもらえませんかね?」 「・・・・・・・・・・あ、」 「もちろんこのまま見逃せなんて言ってません。会長が多忙なら私自ら叱っておきます」 「・・・・・・・・・・・・」 有無を言わせない態度。 いつもに増して鋭い眼つきが会長に向けられ、あたしまでも身を縮める。 さすがの会長の沙紀のこのオーラに刃向かえないらしく、言葉を苦々しく飲み込んだ。 「・・・・・上條君がそう言うなら・・この女子生徒の風紀指導は上條君に頼んで良いかね・・・・・」 完全に負けてるよ、会長。 助かったとばかりに視線で沙紀に礼を言い、こっそり会長の横脇をすり抜ける。 あぁ、そう言えば沙紀って来年の会長候補にって、今の会長に推薦されてるんだっけ。 相変わらず軽く流した沙紀に心から礼を言い、玄関を飛び出る。 急げ。 あたしが考えた限り、市原はあの雑木林の「神隠し」と関係が有る気がする。   * 「―――――――ったく・・」 何してるんだか、と沙紀は小さく息を吐いた。 少しずれた眼鏡を掛けなおし、自分の前からすごすご去っていく会長に背を向けて歩いてく。 「・・・・・・・・・あの資料にあった通り、最終的に恨みも嫉みも自分にくるって事、判ってるのかね・・・」 呆れたように、沙紀は再度息を吐く。 右指の包帯を見、気に喰わないように眼を細めた。

「術」第18話 (きゆ)
沙紀は目を細め、ゆっくりと足を踏み出した。 ―――どんっ! 「っ!」 「って!!」 が、今まさに曲がろうとしていた角から人が飛び出し、沙紀は僅かに弾かれたように身が揺れた。 眼鏡がずり落ちる。 「ちょっと・・気をつ、」 「上條先輩!?」 「!」 注意しようとした沙紀の言葉を遮り、更に声を上げたのは、聞き覚えの有りすぎる声。 「・・・・卓」 「って、わ、ごめんなさい!!だ、大丈夫ですか!?」 「・・いや、大丈夫だけどさ・・」 呆れたように沙紀は息を吐く。 これじゃ、芳を怒るどころではない。 卓までもが、一般常識を思いっきり破っているのだ。 「あ、あの・・・・?」 苛立ちを憶えた沙紀の表情に気が付いたのか、卓は元々小柄な体を更に縮ませた。 「・・・・・・・いいよ別に、怒ってない」 「・・は、はい」 「今度は気を付けてよ」 「は、はい」 言うなり沙紀は、右によけて足を踏み出す。 「―――――――――――先輩!!!!」 「・・・?」 踏み出した足は背後の声により、見事に空を切る。 僅かにバランスを崩し、沙紀はまたずり落ちた眼鏡を掛け直した。 「・・・・・・何?」 「えっと、その、あの・・、指の怪我、まだ治んないんですか・・?」 「あぁ、指ね。・・しばらくは治んないんじゃない」 「え!?」 まるっきり興味無さげな沙紀の言葉に、卓は言葉を濁らせた。 「・・・・・・・・嘘だよ、多分その内治る」 「・・・・・・」 「・・・・・・・・何?」 まだ何か訊きたいの? 私は、あんた達に答える事なんて何も無いんだよ。 もっとも、”答えられない”事の方が大きい。 「・・・・・・・・・・何で雑木林が、恐いんですか?」 「・・・・・っ・・」 険しさの増した沙紀の表情に、卓はようやく自分の失態に気付いた。 そっと身を退く。 沙紀が気に食わないように顔を顰める。 「・・・ご、ごめんなさい」 でも気になってたんです。 最後に卓はそう付け足した。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 あぁ、多分きっと、いつまでも隠してはいられないんだろうね? そう確信し、沙紀はようやく――――――――・・・・閉じていた口を、ゆるく開く。 「あの雑木林に、昔入り込んだ事が有るんだよ」 沙紀の脳裏に、あの時の光景が蘇る。 まだまだ幼い自分に降りかかった恐怖が。 狂うように吹き荒れた突風が。 涙を流し、諦めがついたかのように空を仰いだ―――――・・・・ 独りの、少年が。

「術」第19話 (きゆ)
恐いなぁ。 ねぇ、何してるの? わたし、独りぼっちで、恐いんだよ。 聞いてよ。 ねぇ。 振り向いて。   * 「―――――――え。って、あの・・あの雑木林にですか?」 分かっているくせにわざわざ聞き返す卓に、沙紀は軽い後悔を憶えた。 「で、その中で見たの」 あまりにも淡々とした口調。 今となれば、その口調はあの時の恐怖ゆえかもしれない。 「・・・・何をですか?」 「同じクラスの市原って奴に似た人と、その前で笑ってる女の子」 「・・・・・・」 もちろん、卓は”市原”が一体誰なのかは判らない。 「その女の子、尋常じゃなかった。空気が狂ってた。本気で存在が希薄(きはく)で、背景にほぼ溶け込んでて、空気みたいに違和感が無かった」 信じたくないけど、と沙紀が付け足す。 既に唖然とした卓。沙紀の話は、卓の理解可能な範囲を大幅に越えていた。 ほら、蘇る。 ただの好奇心で入り込んだ雑木林に吹き荒れる、狂った強風。 諦めたような眼の少年。 不思議なほど、行方を消した市原に似ていた。 少女の白い指先が、少年の顎を滑る。 強張った表情。 幼い沙紀は恐怖に震える体を抱え込み、魅入られたようにその光景を見ていた。 異常、だった。 少女の存在感は異常だった。 まるで空気で体の輪郭を作ったように、その存在は酷く薄い。 儚いともいえるが、そんなに小奇麗な表現は、あの少女には似合っていなかった。 奇怪なのだ。 存在自体が、少女を取り巻く空気自体が、狂っていたのだ。 沙紀が力尽きてその場にへたりと座り込んでしまった瞬間、世界が弾けた。 少女の後ろにあった大きな大きな巨木を中心にし、あの光景は風船が破裂したかのように爆発した。 沙紀が立ち上がった刹那、総てを吹き攫うような風が吹いた。 あまりにも突然すぎる風にどうする事も出来ず、強風によろめき、勢いにバランスを崩して、思いっきり右手を大地に埋もれた岩にぶつけてしまった。 耐えがたい激痛が走る。 もう、何も、ない。 「恐かったよ。今更言うのもなんだけど、すっごく恐かった。・・・で、ようやくほとぼりが冷めた頃に、あの子が雑木林を持ち出した」 「・・・・・・・・」 「夢だと思ってたし、それがトラウマになってるだなんて思いやしなかったしね」 「・・・・・・・・トラウマ?」 「・・・・・そ、トラウマ」 沙紀はあっさりと、酷くあっさりと肯定し、一度息を吐いた。 「感じたんだよ。”あの時の女の子”の空気を持つ、気配を」 「・・・・・・・」 あの時見たもの。 年月が経つだけで、あの時の恐怖が消えるわけが無かった。 平常では忘れていても、あの場所ではどうしても思い出してしまう。 大きな大きなあの巨木の下、見えないけれど、確かに存在していたモノ。 「・・・・・・」 しばし、沈黙が続く。 廊下の生徒たちのざわめきが、とても遠いものに聞こえた。 重苦しい空気。 「――――――――――――――だから嫌だったんだよ!!!!!」 静寂は沙紀の怒り狂った叫び声にぶち壊され、卓はその剣幕に肩を竦めた。 「大体あの子は、あれだけ雑木林を調べておいて、どれだけ危険かを判ってない!!!」 沙紀の理性がじわじわと溶けていく。 言い足りない口が開きそうになるが、ギリギリで、沙紀は理性を食い止めた。 周囲の生徒が、沙紀に注目した。 どこまでもか細く消え入りそうな、卓の声。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい」

「術」第20話 (きゆ)
「ごめんなさい・・・・・・・・・・ごめんな・・・さ・・っ・・・・・ごめ・・・・・・っ・・」 堰が切れたようにひたすら謝り続ける卓を、沙紀は呆然として見ていた。 「・・・・・・・・卓?」 「ごめ・・・・・・なさ・・・・・っ・・」 泣いて、いた。 思わず手を伸ばす。右手の包帯に気気付き、引っ込める。 しばらく、そのままでいた。   * 「・・・・・・・・・ちはっ・・・ら・・・?」 ――ざわ、 「・・・・・・み・・・・やび・・・っ・・」 ――ざわ、ざわ、 「・・・・・・・・」 そこは、例えるなら牢獄だった。 誰の立ち入りも許さない、入ったら最後、抜ける事はあたかも無謀かのような威圧感。 足が、竦む。 立っている事さえ辛い。 そんなあたしを丸きり無視し、獣のように吹き荒れる突風で揺れる・・否、ざわめくように蠢(うごめ)く葉。 とことん伸び放題の雑草が足元をくすぐり、時には刺されたような痛みを感じ、空を覆う木達はあたしを睨むように在る。 恐い。 来なければ良かった――――――― 今更そんな後悔がじわじわと湧き出て、あたしは思わず震える肩を抱き締めた。 ほぼ真っ白になった頭で、歩を進める。 「・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 大木が、有った。 以前、雅はこの下に佇むようにして立っていた憶えがある。 視界からはみ出すほどに大きく大きく育ちすぎた巨木は、嘲笑うようにしてあたしを見下ろしていた。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 何処までもどす黒い幹。 ”青々しい”とはかけ離れた、不気味な色の葉っぱ。 それが風によって規則正しく揺れ、圧倒的に他の木とは違う音を立てていた。 瞬間、後悔と恐怖が心臓を鷲掴みにする。 あたしはこんな所で特集を組もうとしていた――――――― そんな罪悪感までもがよぎり、ついに力尽きてその場に座り込む。 脛(すね)が、足首が、ひんやりとした大地を踏む。 鳥肌が立つくらいに温かみの無い地面。 『青桐』 『芳』 あたしを呼んでいてくれていた2人の声がやけに懐かしい。 手首を容赦無く締め付けるような激痛は、もはや恐怖の裏に隠れていた。 がちがち、と奥歯が鳴る。 歪んだ息が喉に詰まり、ひたすら震える体は動かない。 ―――――――――そして、 放心状態で見上げていた巨木の裏側からはみ出す、漆黒の長い髪が揺れる。 見開いた眼が確かに、それを捕らえた。 見覚えが、ある。 その少女は何をする訳でもなく、巨木の裏で唄を謳っていた。

「術」第21話 (きゆ)
――此処に生命(いのち)がある限り、廻る時を尊く思え    怨むは自分、嫉むは記憶、呪うは運命(さだめ)――      何処までも透明な、歌声だった。 巨木の裏に隠れるようにして佇むその少女は、呆然とその光景を見つめるあたしになんて全く気を取られず、自分の唄を紡いでいた。 一瞬で空気が裏返った気がした。 奇怪な雰囲気の漂う林は、少女の唄によって透明な雰囲気をかもし出していた。 「・・・・・・・」 聞き覚えが、ある。 あたしが必死で集めた此処の資料。 意味が判らなかったあの言葉。 ――――その言葉にリズムをつけ、少女は謳っている。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・び、」 少女を呼ぼうと声を上げた。 ところが不意に喉が潰れたような感覚がして、蹲ってむせ込む。 冷や汗が、額を伝った。 手首が、痛い。 「みや・・・・・・・っ・・・・・・!」 聞こえているのか聞こえないのか。 あたしの必死の言葉に反応する気配の無い少女・・いや、雅はあたしを見捨てるように謳っていた。 置いてけぼりの幼い子供。 今のあたしは、まさしくその通りだ。 まって、って。 置いてかないで、って。 叫びたいのに。 「――――――――っ―――――!!!!」 絶叫が喉から溢れた。 途端に気圧されるような視線があたしを貫き、座り込んだまま唖然と固まる。 気の失せた瞳に、雅がゆっくりとこっちに歩いてくるのが見える。 コナイデ。 「・・・・・・・」 動かない。 「・・・・・・・・・・」 逃げたくても逃げられなくて。 雅の白い指先があたしの顎を滑る。 寒気がした。全身の毛が逆立つ。 雅は小さく笑うと、唐突にあたしの額にその小さな手を当てた。 動きたくても動けない、そんなもどかしい感覚にあたしは眉を寄せる。 顔が歪んでいるのが自分でも判った。 今きっと、泣きそうな眼をしてる。 口元が引き攣っている。声さえも出せない。 ―――――――――――ふ、 唐突に雅の笑みが消え、視界が一気に暗闇へと化した。 眼を瞑ってる訳じゃない。 眼の周りが熱を持ち、何かが触れているような気が、する。 唯一働くのは嗅覚と聴覚ぐらいだった。 グッと唇を噛み締め、耳を研ぎ澄ます。 が、入ってくるのは耳鳴りがするくらいの静寂。何かの匂いもした。 「・・・・・・・・・」 何処かで、嗅いだ匂い。 血で染まる壁。蹲る”誰か”。響く笑い声。 何かが腐ったような、吐き気のする匂い。

えっo (natsu)
きゆさんこんにちは、natsuで~す(ぇ 覚えてらっしゃいましたか??(絶対言葉変・・・) オモカゲ、もう1回よく読んで、やっぱり切ない話でした・・・。 やっぱりあの小説を、あんな風に描けるのはきゆさんだけですねっ(●^-^●) もちろんこのお話も、ちょっと怖くてミステリアスな感じで気に入りました(あっ、今日初めて読んだんです^^) どうやって生きてきてこんなに表現豊かに育つんでしょうね~(笑) 羨ましい限りですょw これからもいろいろ応援しているので(リソル-トもですっ^^)頑張ってください。 また書き込みしに来ますのでww よかったら、私も1210(元は1088です)で小説かいてるので暇な時に読みに来てください^^ ではでは。

natsuさん (きゆ)
こんにちは!書き込みありがとうございますv ハイ、ちゃんと憶えてますよ^^書き込みがあるとすっごく嬉しくて・・・。名前とかちゃんと覚えてますv オモカゲ、また読んでくださったんですか! あんなに長いので大変じゃありませんか・・・? いえいえ、もっと感情とか上手くかける方がたくさん居るんで、私じゃなくても書き上げる事はできると思います・・・;; でもそう言っていただけたのは本当に光栄ですv途中何度も投げ出しそうになったんですけど、完結させて良かったですvv しかもこの話まで読んでくれたのですか! 少しホラーを目指してます。限度を守らないとドロドロした話になりそうですね・・・;; どうやって・・生きてきたんでしょうかね?(爆 何処までも普通に今まで生きてきましたよ;いや、勉強を投げ出してばっかりだったんであんまり普通じゃなさそうですね(笑)嫌いな授業とか本気で寝そうでしたから(大笑 表現豊かですか?そんな事無いですよ;ろくに日本語の深みも知らないただの子供ですし;; 応援なんて、これ以上ありがたい言葉は無いです!!本当にありがとうございます・・・! No,1210ですか?ハイ、早速見に行きます! 出来たら書き込みもしたいと思いますvv では!

○きゆs○ (natsu)
授業投げだしですか?? あたし、そんなの余裕でありますよww いっつも友達とくすくす笑って屋上まで行っちゃったりww(笑) でも一時、そんな友達さえいない時とかもあって、そんな時はさすがに落ち込みましたね(泣) で、今はすっかり不良児?です(爆) んー、教室にいる時だけはいい子なんですけど。 まぁ、中2になるのがすごい楽しみですvって言ったところでしょうか??(あほですvv) え~、きゆさんw 「オモカゲ」はすごいハマりました。 と言っても2日で読んじゃったんですが・・・ パソコンやる日とやらない日の差が激しいですww 「人形には感情のこもった笑みなど~」ってモノローグに惹かれ、感情移入して読みましたvv いえ、表現力あるひとにはすごい憧れるんですww 思ってることを言い表すのって難しいですからね・・・。 それではまた来ます^^ 中学も頑張ってくださいねww

・・・・唖 (水都)
こんにちわ☆初めまして~ すっごい上手いですね!!読めない漢字もいくつか ありました(ぉぃ あともっと驚いたのは私とタメな事です。 過去ログを見てくと小⑥って書いてあったんで。 よくこんな言葉知ってるな~って尊敬してます♪ まじスゴ過ぎ・・・国語とか成績絶対良いよね?って感じ。 これからも頑張って下さい。

natsuさん、水都さん (きゆ)
≫natsuさん こんばんは! 授業なんか本当に眠くて眠くて、好きな教科以外は大体頭の中だけどっか飛んじゃってますよ;; natsuさんもですか!? 仲間がいて良かったです・・・・v(爆 屋上へ行けるのですか!?私の学校は鍵がしまってる上にトンボとかが何故か居たりするので、行けません;; やっぱり小学校だからでしょうね。1年生とか危ないと思いますし・・・。 一時辛い時があったって、それを乗り越えれば絶対に自分にとってプラスになる事があるはずですvv プラス思考は本当に自分の為になりますvプラス思考の人は周囲の人も明るい雰囲気にしてくれるし、一石二鳥ですvv(笑 って、何言ってるんでしょうね;; すみません、何か語っちゃってますね;; 私もある意味問題児ですね・・・。 授業は聞かないし休み時間なんかかなり騒ぐんで、先生も大変だったと今更思ってます; natsuさんは今年中2になるんですね! 私の行く中学に居てくれればいいなぁvとか思いますv(ぇ 「オモカゲ」、2日で読んでしまったのですか!すごいですね・・! 確かにパソコンやる日とやらない日の差は私も激しいです。暇な時は結構やるんですけど、用事があると全く出来ない事もあります・・。 「人形には感情のこもった笑みなど出来はしないのに」でしたっけ・・(おい 元々この部分が1番先に浮かんで、どうしてもこれを使いたくて考えていった話がオモカゲなんです^^ かなり思い入れがあるので、そう言って頂けるとありがたいですvv 表現力なんて売ってたら買いたいくらいですよ・・・! 思ってることを言葉に表すのは、すごく難しいですよね;そんな事が国語の教科書に書いてあった気がします。 natsuさんが書いているのは「過去整形」ですよね! 前に一度読んだ事がありましたv感想などはそちらのテーブルに書かせてもらいたいと思います! では、気付けばこんなに長々とすいませんでした・・・。 ≫水都さん はじめましてこんばんは! う、上手いですか・・・?かなり心配だった事なんですけど、そう言って頂けて肩の重みが軽くなった気がしますv 読めない漢字ですか!?それはどんどん言っちゃってください!! 私も読み仮名を書くように気をつけます・・・! 水都さん、私と同い年なんですねv 中学とかかなり楽しみですよねv部活とか、今から楽しみで楽しみでしょうがないですv 言葉なんてまだまだ一部しか知りません;; 日本語の深みがもっと知れればいいなぁとは思いますが、それがなかなかどうすれば良いのか判らなくて・・;; いえ、国語の成績は2番目くらいに悪いです(笑 そしてほとんどの教科の関心・意欲・態度がサッパリ抜けているのがある意味笑えましたね・・(爆 好きな教科と嫌いな教科の差がありすぎて困ってます;; ハイ、これからも私なりに頑張っていきたいですv ではでは、書き込みありがとうございました!

○きゆさん○ (natsu)
そ~ですかぁwwってか小6なんですよね?? いっつもその事がどっかに飛んじゃっていって(笑)だってまだ小学生だなんて全然思えないU・・・。 あっwwきゆさんが語りましたねw 結構好きですよwwきゆさん節(ぉぃ でもあたしは驚くほど立ち直りが早いので大丈夫ですww30分もかかりませんU・・・。 そんなに深く考えることもないのかなぁ??って。 へんですね^□^j私。 きゆさんが体育会系(別にそこまで言ってないじゃんっ☆)だなんて驚きですねww 実はこれ、私のたまんないエピソ~ドなんですけどっ、小6の時男の子達に混じって木登りしてたら、降りるときにズボンが引っかかってこけてやぶれて全開しちゃったんですね・・・。 みんな唖然としてスグ体育着もってきてくれたんですけど(なんて優しいんだ君たち・・・w)ぁぁぁぁキャぁぁぁぁぷぅぅぷぷぷぷぷぅ☆って感じで(何だそれw)びびりました、さすがに。 ほかにも7コ位ありますけどそれは次のカキコミの時にしますねww あっwうちのあほ小説の書き込みは出来たら今の方のテーにしてもらいたいなぁぁvって思ってます。 もし面倒くさくなかったらお願いしますね(^_^*)v では○^^○

natsuさん (きゆ)
こんにちは。本当に返事が遅くなってすいません;; ハイ、本当に小学生・・といっても、今日入学式があったんで中学生なんですけどね(笑 道とか覚えるのが苦手で、玄関から教室に行くまでにかなりかかってしまって冷や汗ものでした;; 何だかもう、私って何かあればすぐ語るタイプ(?)のようです^^;たまにババ臭いとかお前年いくつだよとか言われるんですけどねぇvv 立ち直り早いんですか? 私もそうです!悩みが無いのが悩みになりそうな性格です(爆 いえいえ、全く変なんかじゃないですよ!!私の方がずっと変だと思いますvv今までろくに挫けた事もないですし・・・;;; ハイ、私思いっきり体育会系みたいですvv もうこれは血筋なんですよ^^家中みんなスポーツを仕事にしてたりとか学生時代に部活でキャプテンをやってたりとか・・・かなり血が濃くでてますね;; 反面勉強が嫌いなのも血筋ですv(ぇ 木登りでズボンが・・・!? そりゃ皆呆然としちゃいますよね;;でも体育着持ってきて貰えて良かったですね・・・!! 私も友達と柵越え(ヲイ)してたりして、上着が破れた事があります(苦笑 全然あほ小説なんかじゃないですよ!! 近々書き込みます!natsuさんは、もう書かないんですか・・・・・? 無理は言いませんけど、本当に暇な時でいいですから・・・また是非続きを書いてください! では!

「術」第22話 (きゆ)
確かに届いた生臭い匂い。 あまりにも強烈な悪臭に、喉が詰まる。 何か、獣か何かが腐ったような・・・完全に腐敗した、獣の匂い。 気味悪さに体は震え、嗅覚を刺すように刺激する匂い。 雅の手が翳された眼。 視界は一切利かない。何も、見えない。 熱を持った雅の掌から焼けるような衝撃が眼球を走り、あたしは思わず身を跳ね除けた。 一筋の涙が頬を伝う。 助けて。助けて助けて助けて助けて助けて助けて――――― あたしは何処へ連れて行かれるのだろう。 市原は雅に連れ去られてしまったのだろうか。 後悔と罪悪感が心を支配する。嗚咽を上げ、安易に想像の出来る無表情な雅の顔を、恨めしく思った。 「芳?」 ふ、と刹那に優しい声が掛けられた。 呆気に取られる。ぽかんと開いた口が、僅かに空気を吸った。 「哀れな、人間」 人を嘲笑うような声音と言葉に、眉がつり上がった気がする。 けれど反抗は出来ず、心の奥底に闘争心とどうしようもない怒りを抱えたまま、頼り無い呼吸を何度も繰り返した。 突き刺さるような敵意。 異常な冷ややかさの漂う空気。 結局沙紀は何を恐れていたんだろう。 結局特集も組めないまま、終わってしまうのかな。 新聞部のイメージが悪いのは何処の学校でも当然で。 あたしはそれが悔しくて、必死に沙紀と頑張って憶えがある。 『芳、あんた部長やりな』 夢にも見なかった沙紀の言葉。 『出来るだけ恐くないやつで・・・』 頼り無い、けれど何処か微笑ましげな卓。 『青桐』 此処の危険性を教えてくれた、市原。 総てが恋しい。総てが懐かしい。 そんな感傷にも似た感情が唐突に湧きあがる。 そして雅の口元が、ゆっくりと動いた―――――――瞬間、 ―――――――――がぁんっ!!!! 何かを蹴り飛ばしたようなけたたましい音に、反射的に肩を竦めた。 気付けば掌は離れていて、自由になった視界で音の根源を探る。  ポツ ポツ  ポツッ 同時に降り注いでくる雨音。 ざあ――――――――・・・・ 次第に音は強くなり、灰色の空から容赦無しに雨が降る。 振り向けばそこに、仁王立ちになる1人の少年が居た。 それは、見覚えのありすぎる顔で。 「・・・・・・・・有紀!?」 瞳に何か抑え切れない感情を宿した弟に、あたしは呆然とそのまま座り込んでいた。

えっすごいっ(*´x`)(´x`) (natsu)
体育会系ぃぃなぁO(σ^Д^)σ あたしなんて、動き回るのスキなのにパ~だからゃんなっちゃうタイプです…oOo あっ、今日始業式だったょ!(タメ口になってしまう…O)ィィ感じ☆ 早速ダチも出来て、前のクラスとは大違い!!でなんか明るいし活気づいてるし最高!! でも騒ぎすぎて初日から目立っちゃったのでぁりました…。(笑) きゆsの小説面白いっ♪♪ きゆsは明るい系のは書かないんですか?? この小説は超独特☆でィィ感じですけど^ ^ ここ来続けるんで♪(拒… レスが大好きなんです♪楽しい…(>▽<*) あっ、もちろん永遠の方もちゃんとばっちり読みますょ! 過去整形ですか…? 書かないわけないじゃないですか!!(ぉぃ 最後まで書き上げる宣言したからには拒否られても全然書き通しますょ♪♪(どうなの… まぁ、ここでは書きませんけどね。 私のHPの小説用BBSでゃるっもりです♪ あっ、でも最初の頃このみと書いてたからぉ互い書きたいことが全然食い違っちゃってて…o みたいな辺りはどうしよう??って考えてるので当分先になるかもしれませんね…。 でもとりあえずシンデレラ風にまとめたから!! 嘘だけど。(どっちだ!! きゆsの入学式バナ聞きたいなぁ♪♪ きゆsって可愛いでしょ…!?!?^ ^(完璧タメ口なのでありました。

ha????? (投票した人)
意味不明

natsuさん (きゆ)
こんにちは! ハイ、何処をどう辿っても体育会系なんです;; 動き回るのは私も大好きですv一日動かないと体がなまっちゃって困る時もあります(笑 明るいクラスで良かったですねvv私のクラスは、何だか静かな人が多いんですよ;すっごく明るくて楽しい人も居るんですけどねぇ; 騒ぐの楽しいですよね!!(ぇ 卒業式の後の謝恩会(?)って会で、同じテーブルの友達と騒ぎすぎて怒られた事も有ります(苦笑 ちっとは泣けよ自分、って感じですねぇ; え、面白いですか!?ありがとうございます!! 明るい系は・・・なんだか向かないみたいです^^; シリアスとかダークとか暗いものが向いてるみたいなんですよね・・。 ギャグを織り交ぜたりとかは出来るんですけど、全体的に明るくはなかなか出来ないんですよ; 来続けてくれるのですか!?本当にありがとうございます・・! 書き込みが更新の力になるんです、本当にありがたいです!! レス大好きなのは私もですv 過去整形、書いてくれるんですね! それを聞いて安心しましたv ここでは書かないんですか・・・って、natsuさん自分のサイト持ってるのですか!? 凄いですね・・!私はまだまだパソコン初心者なんで、サイトなんて全然作れそうに無いです; 入学式の話ですか? 入学式の次の日なんですけど、朝行く時2年生の人たちに3年生って間違えられて、頭下げられてまで「おはようございます!」って言われたのが本当にビックリでした;; 入学式の後は教室から玄関に行くまでに迷ってしまって・・・;; 何処までも方向音痴なんです;今でも職員室とかに行くのに迷う事があります(ぇ 可愛いって・・・顔がですか? いえ!全く可愛くなんてないです! しかも近眼なんで自然と目つき悪くなっちゃうんです;今は眼鏡してるんで少しはマシになったんですけどね; 校則で制服のスカートがすっごく長くて、私を見るたび友達が「スケ番」とか言います(涙 タメ口でも全く構いませんよvv では!

投票した人さん (きゆ)
こんばんは! 感想をありがとうございます! しかも感想を下さるって事は、読んで下さったって事ですよね!?ありがとうございます! えっと、とりあえずまたキャラ別にまとめてみますねv それでもまだ判らない所があったら言ってやって下さい; では!

キャラ別にまとめてみました。 (きゆ)
+青桐芳 校内新聞で学校裏の雑木林の特集を組もうと目論んだが、沙紀の言葉により撤収となってしまった。 その後雑木林の中で遭遇した市原圭と会い、雑木林に近寄るなと警告を受けたが、心配になって行ってしまう。 左手首に傷跡がある。いつ怪我したのかは不明だが、何者かに引っ掻かれたような傷跡。 危険が近付くたび、その傷跡が大きく開く。 +上條沙紀 幼い頃に雑木林に入り込み、現実ではありえないような瞬間を見てしまい、恐怖で雑木林がトラウマになってしまった。 実はそのとき見た2人は雅と圭である。 その時に指を怪我し、今ではその怪我が壊疽にまでなってしまっている。 +市原圭 いつも雑木林に居る雅と何らかの繋がりがある。 芳に一言忠告をし、それきり姿を消してしまう。 幼い頃、雑木林の中で雅と出逢った事がある。 家庭が崩壊しており、家の状況が複雑。 +長本雅 ほとんどが謎。 いつも雑木林に居て、ひときわ大きく育った巨木の下に佇んでいる。 その口から紡ぎ出す"唄"により、魅入られたように雑木林に姿を消した人が多数。 +青桐有紀 芳の弟。雅と何らかの因縁がある。 一度自室にて”怪異”に遭う。 こんな感じです。 まだ分からない事があったら言って下さい^^

「術」第23話 (きゆ)
堕ちるのは、簡単だよ? 裏切りだって中傷だって、どん底まで堕ちれば恐くないよ。   * 「・・・・・・・・・・・・・・・・・ゆ、うき?」 見たことも無い、怒りと真剣みを宿した瞳。 握り締めた拳には爪が食い込んでいる。痛々しげな光景。 が、あたしは最早(もはや)そんな事など気にしている事は出来なくて、ただ呆然と――――有紀を見る。 強い雨が音を立てて頭を、肩を、背を、叩く。 跳ね返る音が響く。 咄嗟に振り返る。そこに立つのは雅。 窺うように恐る恐る表情を盗み見ると、その口元には勝ち誇ったような微かな笑みが滲んでいた。 反射的に身を退く。 腰の抜けた体を必死に這いずらせ、雅から離れた―――――――瞬間、 「圭を見捨てちゃっても良いの?」 (―――!!) 容赦無く冷たい声。 冷酷さを帯びた声音に自然と震え立つ鳥肌。 顎の奥で歯の根元が震える音がする。 あたしはその言葉に此処へ来た意味を思い出し、ふらふらと頼り無い足取りで立ち上がる。 有紀に背を、向けた。 「・・・姉ちゃん・・・・・・・・・・・・・?」 「市原を、何処へやったの・・・・・」 問い掛ければ雅は微笑する。人が必死で紡いだ言葉を一蹴(いっしゅう)し、嘲笑う。 怒っている場合ではない。 質問が、先だ。 「答えてよ。・・・ねぇ、雅・・・・」 「・・・・・・」 「市原を見捨てる事なんて、出来ない・・・」 「・・・・・・」 ざあ―――――――――――――・・・・・ 雨は完全に土砂降りとなり、濡れた髪から水滴が伝う。 雅の艶やかな長い黒髪から伝い落ちる水滴は、限り無く綺麗な様で濁っている・・・気がした。 雅がまた笑う。 あたしは雅を睨みつける。 沈黙。 「圭はね、とーっても可哀想な家系に生まれたんだよ」 「・・・・・?」 愛しげに細めた眼から、時折冷ややかな表情が覗く。 その差に呆気に取られつつ、小さく語り出した雅を見据え――――あたしは・・否、あたしと有紀は、立っていた。

突然ですが (きゆ)
こんばんは。 突然ですけど、一旦連載を休みたいと思います。 連載を止めるわけではありません。 余裕が出来たら書き始めたいとは思っています。 第一の理由はまず忙しくなってきた事です。 他の人から見たらそれくらいなんて事無い、って位かも知れませんけど、私にとっては本当に大きな重圧なんです。 部活にも入ったし塾も行かされるようになったし、勉強も部活も両立させたいと思うんです。 もちろん連載も一緒に更新していくつもりだったんですけど、もうそんな気力は私にはありません。 気力を無くした理由は以前あった事件?の事です。 私の言葉からあれほど大きな騒ぎにしてしまった事は、今でもかなり引き摺っています。 中学入学までは、毎日更新だって出来たはずでした。 なのにそれが出来なかったのは、私の気力が薄れていたからです。 あんな騒ぎを起こしてしまったら冷たい目で見られても当たり前だし、ちょっとしたことであれほど騒ぎが増幅することを怖いと思いました。 現にこのテーブルにも「下手」などの項目がたくさん入っています。 以前ならそれを感想として捕らえ、悔しさをバネにして頑張りたい気持ちがあったんですけど、今ではそれもありません。 ただの重圧となっているだけです。 「面白い」と投票してくれた方やおすすめを押してくれた方には本当に救われてきたのですが、もう本当に限界です。 しばらく休んで、そしてまた書き始めたいです。 今のまま書いていったら話もどうなるか判りません。 創作物は創作者の心を映し出す、とか言うので、今の私が話にそのまま反映されるのは正直嫌です。 身勝手な判断ですいません。 このまま消える事はしたくないんですけど、場合によってはそれも考えます。 自分で書き始めたくせに完結できないかもしれないだなんて情けないけれど、今のまま続けるよりは遥かに良いと思います。 充分休んで、出来ればまた連載を再開したいと思います。

「術」第24話 (きゆ)
この世には、"鏡"がある。 不気味なほど性格にモノを映し出してしまう鏡を、昔の人は化け物だと恐れていた。 俺もそうだった。 正直な鏡の表面を覗き込んでしまえば、醜い醜い自分の姿が映っていそうで。 恐かったんだ。   * 「……どういう事?」 恐怖で今にも逃げ出しそうな衝動に耐え、あたしは震えた唇からなんとか言葉を紡ぎ出した。そんなあたしに雅はほんの少しだけ無邪気な微笑みを滲ませ、自分の主張を受け入れて貰えた時の子供みたいな弾んだ口調で、言う。 「"イケニエ"。…知ってるかな?」 「…"生贄"? 人を神様や化け物に捧げるやつ?」 黙り込んで口を開こうとはしない有紀の代わりに、あたしが答える。すると雅は一言「あたり」とだけ答え、ふいに紅色の瞳を細めた。 その眼はどことなく遠くを見ているようで。 集点の合わない、後ろに透けた世界を見るような眼。 そんな眼で、雅は昔話を始めた。 「ふた昔ほどまでは、ここの雑木林は大きな山で…もちろんその時の規則として、この山には"生贄"が捧げられてたの。  どんな理屈かは判らないけど、捧げられる人間は、決まって"市原家"だったんだよ。圭の名字も"市原"でしょう?…つまり、圭は生贄の一族の末端」 「……」 「今では生贄なんて絶対に無い。だから圭は安心だったはずなんだけど、捧げられて身を喰われてしまった市原家の祖先の怨念から、圭の身近な肉親は次々に死んでいった。  圭は独り、取り残された。味方なんて誰も居ない」 「……」 「人は"血"には抗えないんだよ。どんなに刃向かったって、肉親の血筋は絶対に受け継いでるの。その所為なのか、圭はそこの学校に入学するなり魅入られたようにこの雑木林に来たんだ。…面白いでしょ?血筋のお話は」 ふっ、と雅があたしに近付く。反射的に身を退く。雅はちょっとだけ残念そうな顔をする。あたしは色んな意味で言葉が出ないまま、ひたすら雅の話に聴き入る。 雨が最高潮に達する。 地面が抉れ、今にも崩れ落ちそうなほどに大地は脆くなってく。 服が肌に張り付き、そこから更に雨が当たって、気味が悪い。同時に雑木林全体に異常な雰囲気が纏わりつき、あたしは身の毛がよだつのを感じた。 「私は"神"なんだよ?この雑木林の神様。神聖なこの場所に、不埒な人間が入り込むなんて事許せない」 一拍置いて、 「―――――そうでしょ?」 ――――ドォンッ!!! 鈍い大きな爆発音が鼓膜を破る勢いで響き、何事かと目を見開けば、そこにあった巨木が世にも奇怪な…本来なら絶対にありえない方向に捻じ曲がり、曲がった幹には大きな穴が開いていた。 そこから溢れ出す異臭と霧。その霧に包まれるようにして雅は佇み、爆発に動じる事無く―――― 口元に何処までも優雅な笑みを浮かべ、立っていた。 「さあ、始めよう?」 雅が手を伸ばす。 指先が、額に。 触れる。 「ばいばい」 言うや否や襲ってきた一群の霧に視界が掠められ、何一つ考える間もなく視界が暗転した。意識が遠のき、意識が何処か空想の世界へ吹き飛ぶ。 何も見えない。 恐い。 恐い。 ……恐い!!!   * だから、恐かった。 いつか鏡を見る事が出来るように、なりたかった。

お久しぶりです。 (きゆ)
こんばんは。 もう覚えている方も少ないかもしれません。きゆです。 ようやく学校にも慣れて、精神的にも余裕が出来ました。期末が近い上に部活の大会がたくさんあるので早いペースでの更新は無理かもしれませんが、とりあえず続きをUPできる程度の時間が作れるようになりました。 …と、言っても二ヶ月も書かなければ当然話の雰囲気やキャラの性格は変わってしまうのかもしれません。 昨日続きをUPしました。やっぱり今までと少し違うなぁ、と思う箇所がいくつもありますが、その辺は大目に見てやって下さい; もう一つ連載している「risoluto」も期限が過ぎてしまったので、新しくテーブルを立て直して書きたいと思います。 では。

上手すぎますって!! (まりぃ)
かんなり昔にオモカゲ・・・をばり感動しながら読ませてもらい感想を書いたまりぃデス((覚えてないかな・・・? ずっと読んでたけど感想かけなかったデス;すみません・゜・(ノД`)・゜・ 連載再開とは・・・!!すんごく嬉しいデスww ずっと何気に待ってましたよー(≧∪≦) てかまじできゆさんが中①ってことにビビってます(笑) σ(゜∀゜*)は中③なんですが・・・そんな表現の仕方なんて出来ません(´Д⊂) わけてくださぃっ!!って感じデスよ~( ̄Д ̄)(は? 意味不明な中③ですみません; でもとっても作品おもしろいんで(●´∀`●) 投票もしましたよぅっ(’△^)~+ これからも無理をせずに更新がんばってくださぃっ(^o^)丿 マイペースで全然ィイと思いますし☆彡 ではww

≫まりぃさん (きゆ)
こんばんは、お久しぶりです^^ 返事遅くてごめんなさい; いえいえ、ちゃんと憶えてますよ!書き込んでくれた人の事は忘れられないです…! 読んでてくれていたんですか!?ありがとうございます! 連載休んでる間もずーっと小説のことばっか気になってて、やっと書き出せるぐらいにまで復活しましたv こんな小説でも待っててくれて嬉しいです!! まりぃさんは中3なんですね…!大先輩ですね!(笑) 正真正銘中1ですよ^^前友達と精神年齢鑑定したら結果が24歳だったんですけどね;(爆) 文才とか表現力とか、売ってたら買いたいくらいですよ!!書く気合はあるのにいつもそれが空回ってて哀しくなります;; 投票ありがとうございます!!何だか救われた気分ですv 色々ありがたい言葉ありがとうございまます!vv はい、更新頑張ります^^ では!

久しぶり♪です…笑 (夏<NATSU>)
ぇ??24才...(○′ω`)円/笑 私は、心理テストやってた時、11才でしたよ★ んもう‥嫌!!!!笑 何気私、どっかのテーにきゆさんが一旦連載ストップするって言った時に書き込みした気がするんですが…どこだか覚えてない!! って、今も一番ファンでいてもいいですかね?? …すっごい変な質問w 笑 risolute大好きだょ~♪♪ 昔、木登りのことについて暑く語ったょね★ うん、私が。一方的に。笑 きゆさんワールドに引きずり込まれた1人だよ私も。 一度入ったら抜け出せない不思議な空間♪ スカート長いの??(笑)私、短いのもそこそこいいけど長いのも不良っぽくて好きなタイプ☆ スタイルいい人なら何でも似合っててかっこいいけどさ♪ 最近、「世界の中心で愛を叫ぶ」のアキ制服にハマってるょ♪♪あとは、体育着にスカートとか☆笑

夏さん (きゆ)
レスありえないくらい遅くて申し訳ないです。 謝っても謝りきれないくらいです。本当にごめんなさい…! 愛想尽かされていなければ幸いです;; ともあれお久しぶりです!HN変えたんですね!^^ 精神年齢11歳だったんですか?良いじゃないですか!(笑) 実年齢より若い方が良いと思いますよ、絶対! 私、24歳なんて有り得ないですよね;;実年齢との差が12ですよ…;;(汗) あ、「risoluto」に書き込んでくれましたよ!ちゃんと憶えてますv 今日中に新しく立てたテーブルの方でレスしたいと思ってるので、ちょいと待っててやって下さい; こんな私のファンでいてくれるんですか!?嬉しくて死にそう(え)ですよ本当!欲を言えば私も夏さんの一番ファンでいたいです…!^^; なのに全然テーブルに書き込んでなくて申し訳ないです;; 謝らなきゃいけない事ばっかりで情けないですよ(涙) 更新も全然出来てないのに「risoluto」気に入っていただけて嬉しいですvv あ、はい!木登りのお話してくれましたよねv いえいえ、全然一方的じゃないですよ!夏さんの書き込みすっごく楽しみに待ってましたから! そ、そそそそんな変な世界に入り込んじゃいけませんって!(笑)危険です危険です!(大笑) でもそう言っていただけて本当ありがたいです…v 私もどっぷりと夏さんワールドに嵌っちゃってますよvそれにすっごい気に入ってるフレーズがあるんですv 前学校でそれを思い出しちゃって泣きそうになって友達に「ど、どうした!?」って真面目に心配された事も有りますしv(爆) スカート長いんですよねー。 人によっては短くしてるみたいなんですけど私は短いの好きじゃないんで規則よりちょいと長いくらいにしてます^^ 夏さんの言う通りちょっと不良っぽいの好きですvまぁ平たく言っちゃえば短い今風の人(?)っぽい服装が似合わないだけなんですけどね; 何しろ身長がありえないくらいデカいんで服とかも結構メンズが多いですね…!と、いうかメンズの方が格好良い服が多くてv(笑) 「世界の中心で愛を叫ぶ」ですか!今ドラマとかもやっててすっごいですよね、ブームが! なのにまだ全然見れても読めてもないんですよ;;前本屋で漫画化してるのを見つけて買ってみたんですけど全然読めてないという…;; 体育着とスカート合わせるのは私も好きですv何か独特の雰囲気があるものが好きなんですよ…! レス遅かった上に長々とすみません;; この辺で終わらしておきます。延々と続きそうなんで(爆) では!

きゆ様 (逃亡者)
―――――――――――――――――――――――――― 初めまして^^ 逃亡者と申すものです。 けれど、本当に逃亡している者ではありませんよ(笑 初対面ながら失礼いたしました。 ―――――――――――――――――――――――――― 私実はきゆ様の大ファンなんですよ。 昔、オモカゲを書いていた方ですよね??? オモカゲも隠れながら読まさせてもらいました。 そして、この小説も実はまた②隠れながら読ませていただきました。 隠れながらなんてすみません。 私、なにかとレスとかが苦手で(?)、あまりレスをしない派なんですよ。 でも、この小説には私の勝手ながらも時々レスをさせて頂きます。 本当にこの小説も素晴らしくて上手です。 私の勝手ながらもこれからも応援させていただきます。 これからも頑張って下さい。 ――――――――――――――――――――――――――

逃亡者さん (きゆ)
はじめましてなのに返事が遅れて本当にごめんなさい;; こんなに遅れてお前何様だ、って感じですよね;謝りきれません、本当にすいませんでした。 そしてはじめまして^^きゆと申します。 あ、はい!かなり前に「オモカゲ」を書いていました! そんな頃から読んでくれていたのですか!?ありがとうございます!vv 様付けなんてやめてくださいよー;;(汗)私そんなに偉い身分じゃありませんし…! この小説も読んで頂けていたようで、感謝の気持ちでいっぱいですv 私も結構書き込みが苦手なんですよね。特にはじめましての方に対しては尋常じゃないくらい緊張します; いえいえ、上手くなんかないですよ;;私は国語の成績が2番目くらいに悪いのに上手い訳がないじゃないですかv 更新も返事もこんなに遅いのに、これからも応援してくださるのですか…! 全然勝手じゃないですよ!大歓迎です!^^ またいつでも書き込んでやって下さいv では!

「術」第25話 (きゆ)
雨は止んでいた。 閉じた瞼の向こうは眩しい。眼を開けなくとも、強烈な明るさが感じられた。 雨に濡れた体も、服も、乾いていた。 体が軽い。夢の中に居るような、そんなふわふわと浮き上がるような現実味の無い感覚。 …あれ。 あたし、何してんの? えー…っと、確かあの雑木林の中で雅に会って。雨が凄い降ってて。クラスメイトの…何だっけ。あぁそうだ、市原の家柄の話を聞いて。 雅が笑って、霧が噴き出して、…視界が、暗転して。 「――――――――ッ!!!」 遂に思い出したあたしは弾かれたように飛び起きる。その瞬間あんなにも軽く感じられた体の感覚は一気に消え失せ、元の体重の重みが復活した。 開いた手を視界に持っていき、指を握り、そして開いてみる。ちゃんと動く。 (……) あれから、どうなったんだろう? 何の変化も無い自分の体を不思議に思い、顔を上げて辺りを見渡す。 視界いっぱいに広がる景色を見た瞬間、あたしは息を呑んだ。 「……な…んで……?」 白。何処を見渡しても白一色の景色しか広がっていない。あの不気味な雑木林が、無い。 気付けば有紀も雅も居なかった。 誰も居ない"無"の世界に放り出された。そんな考えが頭を過ぎり、次の瞬間には恐怖のあまり絶叫を上げていた。 叫びながら、走る。ひたすら走って、とにかくここから逃げ出したくて、元の世界へ還れる事を必死に願って、走りに走る。 走っても走っても白い景色しか見えなくて、終わりが無い。本当に自分が走っているのかも疑いたくなるほど、何処もかしこも白しかない。 なのにこの世界は果てが無いように思える。静かに佇むだけの無垢な世界があたしを見下ろしている。見つめている。 「っや…やだ…っ、もう嫌だ…―――――――!!!!!」 恐い恐い恐い恐い恐い。 どこまで走ればこの悪夢が止まるの。どこまで走れば逃げ出せるの。 自分に問い掛けても至極当然、答えは出ない。的外れな問いと不確かな考えばっかりが頭の中を渦巻いて、恐くて恐くて、とにかく恐くて、ひたすら走る。 ――が、次の瞬間には足が絡まり、そのまま体制を崩して前のめりにすっ転ぶ。 「……ッ、」 今にも泣き出しそうになりながら顔を上げると、そこには。 「……」 「……。………え?」 あの、雑木林。 慌てて立ち上がってそちらへ駆け寄るけれど、途中で何かに思い切りぶち当たり、弾き飛ばされる。恐る恐る手の平で前を探ってみると、確かに壁のようなものが存在していた。雑木林とこの白い空間の間に、壁のようなものがある。 ――絶望。 砂漠でオアシスを見つけても、それは所詮幻なのだと。 「…あ」 もう幻だと諦めた瞬間、雑木林に1人の少年と…雅が現れた。 その少年は見たことの無い顔だけれど、凄く綺麗な顔立ちをしていた。何処となく雅と似た雰囲気がある。 反面その雅はあたしの知っている雅とは反対で、気弱そうな顔で立ち竦んでいた。細い肩が竦められ、怯えるように少年を見上げている。 その顔も、あたしの知る雅とは少し違っていて。 …何だか、幼いような気がする。 「……これって…」 呟き、その2人を凝視するとまた1人の少年が現れた。――有紀だった。 「っ!!」 見えない壁越しの有紀を見た瞬間、あたしは確信する。 現れた有紀の顔も雅と同様幼くて。 その顔立ちは―――…有紀が、小学校4年生の時ぐらいの顔だった。 つまり。 (タイムトリップって奴…?) 過去、だった。 どうやらあたしは恐らく雅の手によって、数年前の過去の場面に飛ばされたらしい。

「術」第26話 (きゆ)
『おいで』 それは聖母のような、優しく穏やかな声音。 全てを委ねたくなるような、心の底から安心できる声だった。 魅入られたように、足を進めていく。 生え放題の雑草を踏み分け、不気味な雰囲気の漂う――雑木林の中を、ひたすらに進む。 「……?」 どれだけ進んでも、声の主と思われる人物は見当たらない。それ以前にこの雑木林の中には誰ひとりとして居ない。 騙されたような気分になり、孤独という言葉が頭をよぎった。 …どこ。 どこにいるの。 半ば声を荒げるものの、返答は返ってこない。 確かに聞こえた、あの声。何故か不思議と「会いたい」と思った。理由なんて判らない。ただ、あの優しき声の主に会いたかった。 自分は病弱で、幼い頃から「外」の空気を満足に味わった事が無かった。 今でも鼻腔に漂う、薬品の独特の香り。一切の物が無い殺風景な部屋に毎日毎日押し込められ、一日でも早く病気が治ることを願う。そんな日常を過ごしてきた。 だから、自分にとって「外の世界」とはほぼ未知の世界に等しかった。 ようやく外へ出られるようになっても、学校

続 26話 (きゆ)
ようやく外へ出られるようになっても、学校が終わればすぐに家へ。寄り道など許されることではなかった。 何度も何度も学校を休んでいたら、両親が心配する。 それに、これ以上姉の手間をかけたくない。昔から自分が病気になるたび主に姉が看病してくれた。 寄り道などしていたら、両親にも世話焼きな姉にも怒られてしまう。 ――これはそれゆえに生まれた、ちょっとした冒険心。 通っている学校の裏にある大きな雑木林に好奇心をくすぐられ、気の向くままにここへ赴いた。 そしてあの聖母のような声が聞こえて―今に至る。 …どこ。 同じ台詞を何度も繰り返す。 あちこちに生い茂る雑草からは、今にも何かが飛び出してきそうだ。初夏だと言うのに、ひんやりとした空気が剥き出しの肌を撫ぜる。 ごつごつの地面に歩き疲れ、へたりと座り込んだ。息が異常なほどに荒くなっている。 息を整えようと深呼吸した途端、喉の奥をむせ返るような何かがほとばしった。 大きくむせこんで、胸を貫く激痛に身を縮める。次々と溢れてくる咳を吐き出す。詰まったような咳の音が雑木林に響く。 一旦咳が止まり、安心

続 26話 (きゆ)
安心したのも束の間、続いて頭の芯がぼおっとする感覚に襲われた。 頭蓋が熱っぽい。頬に手を当ててみると、焼けるように熱い。 立ち上がろうとしても、足に力が入らなかった。 絶望を感じ、せめて助けを求めようと顔を上げ――目前に小柄な少女が立っているのに気付いた。 気配など感じなかったのに、その少女に気付いた瞬間、少女が持つ凛とした空気に気圧された。 腰まで伸びた黒髪が、風も無いのに揺れる。揃った前髪から見える紅色の瞳が、真っ直ぐこちらを見下ろしていた。 「大丈夫?」 「え…?」 「助けてあげる。 おいで」 ――『おいで』 少女の声は、ここへと赴く元凶となった"あの声"と――寸分のずれも無く、当てはまった。 これが、少女・雅と青桐有紀の出会いだった。 その時雅の手を取ってしまったことが、自分どころか姉の芳の日常までをことごとく狂わしてしまうことなど――微塵も知らずに。

_ (テトラ)
今日は。テトラといいます。 ずっと前から読んでました。 表現とかすごくて、きゆさんにはいつも憧れてます。 オモカゲ・・・の方もすごく良いな、と思ってます。 自分は歌詞とかしか書いたことなくて、小説は書けないんですが、きゆさんみたいに書けたらな、っていつも思うんです。 これからも期待してます。頑張ってください。

凄く面白いです!!表現とか最高です (投票した人)
応援してます。オススメも押しておきました。byテトラ