自民党は裏マニフェストでは従来型の公共事業
裏マニフェストに郵政民営化なし
小泉さん本当ですか?
「郵政民営化」も「道路公団民営化」も出てこない「解説自民党重点施策」という小冊子が、地方の自民党員を中心に約1万部も出回り、他党から「裏マニフェストだ」と批判の声が上がっている。表向きのマニフェストに不安を訴える地方党員が多いのは事実なだけに、自民党サイドは「これはマニフェストではなく、以前からの政策をまとめたもの」と“裏疑惑”打ち消しに懸命だ。
「裏マニフェスト」と批判されているのは、公示直前の10月20日に売り出された「解説・自民党重点施策2004」。党本部で関係者向けに販売されている。街頭演説会場などで配布されている「小泉改革宣言」と題した正式マニフェストとは違い、写真は一切なく、文字ばかり。全113ページで1部200円の小冊子が、発売から数日のうちに1万部が完売した。
「自民党重点施策」には、全国各地で小泉純一郎首相(61)が絶叫して訴えている「郵政民営化」が全く触れられていない。各ブロック別の政策では「北海道新幹線の全線フル規格の早期着工と10年以内の完成を目指す」「リニア中央新幹線、第2東名、第2名神、伊勢湾口道路など総合交通体系を整備する」など、高速道路や空港の整備を含む公共事業計画が景気よく並んでいる。
果たしてこれは公約なのか? 冊子の冒頭には「平成16年度予算に向けた(中略)来年度の重点施策を中心に解説した」とあり、自民党関係者も「マニフェストではなく、これまでの政策集」と話す。あくまでマニフェストのたたき台であり、党議決定を受けている「小泉改革宣言」だけが正式な公約ということになる。
自民党ホームページでもこの「重点施策」を見ることは可能。しかし、郵政民営化などに慎重な地方出身の候補者が、1人あたり数百部単位で争うように買って地元に送ったため、あっという間に売り切れてしまった。地元の有権者には「重点施策」の方が受けがいいということらしい。
野党からは「自民党の参院議員には各選挙ごとに発行している公約に代わるもの、と説明しているではないか」「二重公約ではないか」などと批判が出ている。
表版マニフェストは2種類。街頭で配っている12ページの要約版は写真が少ないが、オリジナル版はA4サイズ全36ページ中、小泉首相の写真が31枚も使われ、まるで「小泉首相写真集」。他党のものと比べると活字が大きく文字は少ない。無料で配布されているが、全国で17万5000部と部数が少なく、各候補者の事務所や党本部に問い合わせないと入手できない。
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/nov/o20031106_20.htm