―初恋のジオラマ―
俺は杉坂水貴、一ノ瀬家のスキャンダルを狙う高校生★☆
スキャンダルを起こすために俺は、一ノ瀬首相の娘が通うと噂の、
集英高校へと足を踏み入れた。
「他校生だ、格好いい~」
俺にチラチラと視線を向ける者も居れば、
話しかけようかどうかためらう者も居た。
「誰かと待ち合わせしてるの?」
俺は女の子に話しかけられた。
見る限りでは、俺と同い年くらい。
「はい、まぁ」
俺はおそるおそるそう答えた。
相手の機嫌を損ねないように、必死だった。
「誰探してるの、知ってる子だったら教えるから」
「えー・・・と」
ここで彼女の名前を明かしても大丈夫なのだろうか。
『一ノ瀬妃芽』なんて言ったら、怪しまれたりして。
そんな事を思いながらも、いつの間にか俺は喋っていた。
「一ノ瀬妃芽・・・です」
「ああ、一ノ瀬妃芽ちゃんなら教室で居残り中だよ」
「居残りッ!?」
あの一ノ瀬首相の娘である者が居残り。
俺は正直呆れ返った。
「行ってみなよ、一人だと思うから」
「はぁ・・・ありがとうございます」
俺はペコリと頭を下げて、ついでに彼女のクラスも聞いて、
一ノ瀬妃芽の元へ向かった。
「ここ・・・だ」
さっきの女の子から聞いたクラスはここだ。
俺は窓から中を覗いた。
確かに、誰かが居る。
一人の、髪の長い小さな女の子。
「寝てる・・・?」
その子は机にもたれて寝ていた。
ますます一ノ瀬首相の娘かどうか疑わしい。
居残り中に寝るとは、俺でもするかどうか。
「まぁ、顔が分かったから帰るとするか」
俺は、教室を出た・・・その前に、もう一度彼女を見た。『可愛い』
え・・・ッ!?
今、俺何考えてた??
ま、まさか『可愛い』なんて・・・!!
嘘だろぉ!?
こんなマヌケな奴にッ?
居残り中に眠る奴にッ?
一目惚れ・・・この俺がッ??
んなぁぁぁ~!?
「ひとまず退散」
俺は、これ以上彼女を見ないように、教室を抜け出した。
これが、俺と妃芽の最初の出会い。
妃芽は覚えて無いだろうけど、俺は忘れる事は無い。
俺の初恋の日を、誰が忘れるもんか・・・。
あとがき
どうでしたか、感想をまたお書き下さい。
リクエストがあればそれも書いて下さい。