1000人中、実施13.6件
・石川県内で十代の人工妊娠中絶が急増し、一九九二年からの十年で中絶
実施率が二倍に上ったことが、厚生労働省の調査で分かった。妊娠中絶の
総数に対する十代の割合も拡大しており、医療関係者は妊娠の可能性を
考えないまま性交する若者が増えている表れとし、学校現場での性教育の
不備なども指摘している。
県内で人工中絶した総数に占める十代の割合は、九二年は総数三千五百
三十六件のうち三百十件(8・8%)だったのに対し、二〇〇二年は総数二千
九百七十四件のうち四百三十九件(14・8%)に上った。中絶総数や十代
人口の減少を考慮した女子千人当たりの中絶実施率は九二年の六・八件
(全国同)から〇二年は十三・六件(同十二・八件)となり、全国平均も大きく
上回った。
北國新聞朝刊に「ラブラブクリニック」を連載する大下陸郎金沢聖霊総合
病院長によると、妊娠した十代が避妊しない理由は「今まで大丈夫だった」
「コンドームの持ち合わせがなかった」などが挙げられ、軽い気持ちで避妊
しない現状がうかがえるという。大下院長は「後先を考えず、妊娠して初めて
事の重大さに気付く」と指摘する。
十年前から講演会を通して胎児を守る活動を進めている「ワン&オンリー
石川いのちの会」の藤本正美代表は「おなかに授かる赤ちゃんに責任を
持とうとしないまま性交する。『産むも産まないも女性の権利』と安易に中絶
してもいいのか」と疑問を投げ掛ける。
大下院長は「学校では妊娠の仕組みなど肉体的なことは教えるが、男女の
出会いなど心理面や経済生活には踏み込んで話そうとしない」、藤本代表は
「米国では高校の禁欲教育で十代の妊娠が激減した。命を大切にする道徳
教育から始めなければならない」と話した。
