過去形 ~短編小説~
「別れよう・・・和也・・・」
久々に会った●●●の一声がこれ・・・
俺は耳を疑った
でも、●●●はそれしか言わない・・・
『気のせいだ』
そうココロに入れてても●●●の言葉がココロの隙間に
すぅ~っと入ってココロにくっつく
俺がいけないのか?
俺が冷たくしたりしちゃったから?
それなら謝るよ
ココロで色々な言葉が飛び交う
その中から何を言っていいのか迷ってしまう
「ケンカしたことが原因か?」
「・・・・。」
●●●に何言っても言葉を返さない
しばらくしているうちに●●●の大きな目にはキラリと光
る物が俺の目に入った
思わず●●●を抱きしめた
「何でそんなこと言うんだよ。なぁ原因があるんだろ?」
「・・・・。」
「それともあれか?好きな人が出来たとか・・・・?」
「・・・(コクン)・・・・」
●●●は小さく頷くと俺を押して離れた
『好きな人が出来て・・・その人から告白された。
だから、もう付き合えない・・。今までありがとう。』
●●●はそう言って俺に背を向けてゆっくり歩き出した
どんどん小さくなっていく●●●の背中
俺は叫んだ
「今までありがとう!!!新しい彼氏と仲良くしろよ!!!
それで・・いっぱい愛してもらうんだぞ!!!」
●●●は立ち止まったけど再び歩き始めた
今度は立ち止まることなく・・・
俺の目には薄っすらと光る物が滲んでて・・・・
悔しい気持ちが混ざってて・・・・
悲しい気持ちが混ざってて・・・・
何でこうなっちゃったんだろう
俺は●●●を誰よりも愛してたのに・・・・
でも・・・・
その言葉は過去形になっちゃったんだ
好きだったっていう
過去形にね
―END―